botterのちゃま氏に、botterとしてのご自身の強みなどについて伺いました。
ちゃま氏 プロフィール
20代後半のソフトウェアエンジニアの会社員。2017年ごろに初めてビットコインを買い、2023年9月からbotを開発、2024年4月からB級botter。
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「毎月100万円以上のビットコインを買えるキャッシュを生み出すスモビジについて研究」するコミュニティ、「BMRスモールビジネス研究所」を開始しました。ご興味ある方はぜひ覗いてみてください。
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取材実施日
2024年7月17日
自分よりパフォーマンスが高いbotterに相談してみたいこと
ーーbotのパフォーマンスを改善するにあたって困っていること、自分よりパフォーマンスが高いbotterに相談してみたいことがあれば教えてください。
二つあります。
一つは、儲かりそうな匂いがするチェーン、プロトコルについて、労力をかけつつもできるだけ効率よく調べていきたいのですが、最初はどこから手をつけているのか聞いてみたいです。
「全部見る」という回答だと思うのですが、全部見るにせよ、順番があると思うんですね。
本当に分からないプロトコルやチェーンを調べるときに、「ここを一番見ている」というものがあれば聞いてみたいです。
ーーたしかに「全部見ろ」「Kudasaiにあるものを見ろ」と言われそうですね。
Kudasaiでもさまざまなプロジェクトがシェアされていますが、一番最初にシェアしている誰かがいるわけじゃないですか。
その人はなぜそのプロトコルを最初にピックアップできたのか、したのか、そういったことを知りたいです。
ーー「自分よりパフォーマンスが高いbotterに相談してみたいこと」のもう一つについて教えてください。
防御寄りの話ですが、胡散臭いコントラクト、プロトコル、運営がいっぱいある中で、どの程度気にしているのか知りたいです。
「このプロトコルは儲かりそうだがいくら何でもリスク高すぎるので触らない」など、どこまで考えているのか、あるいはどこを見ているのか知りたいです。
VCなどさまざまな要素を見ているはずで、A級、S級の方はどこを見ているのか気になります。
ーーそのほか、A級、S級botterに聞いてみたいことがあれば教えてください。
基礎技術をどうやって身につけたか、技術的なおすすめの良書やサイトなども聞いてみたいですね。
ーーこれまでバーリ・マーケット・リサーチでインタビューした方であればどなたに相談してみたいですか。
話せるならどなたでも話してみたいですが、私はアービトラージが主体なので特にくりぷとべあーさん、QASHさん、micanさんに話を聞いてみたいですね。
参考:「Star AtlasのNFTの取引では数分で数万ドルの利益が上がり、脳汁がドバドバ出て楽しかった」botter・くりぷとべあー氏 ⅓
参考:5年で1億円の利益、しかし競争は熾烈 アービトラージ botter QASH氏 1/4
参考:「bitFlyer FXでレバ20倍の髭をとる取引で1,500万円の利益を得る」botter・mican氏 1/3
時間を投下すれば必ずリターンが向上するわけではないがそれでももっとまとまった時間を投下するのは必須
ーーゼロベースでご自身のパフォーマンスの最大化を考えた時に、今後何ができれば最もパフォーマンスが改善すると思いますか。
時間の投下だと思いますね。
時間を投下すれば必ずリターンが向上するわけでもないと理解してはいますが、それでももっとまとまった時間を投下するのは必須だと思います。
例えば、私はソラナとAptosチェーンから入っていて、EVMは何にもわかっていません。
なので最近はEVMを基礎の基礎から勉強しているのですが、こういった理解にまずは時間をかける必要があると考えています。
ーー時間を投下することが重要で、目先だとEVMの理解に時間を投下するとよりパフォーマンスが改善しそうだということですね。
はい、ただアービトラージにこだわりたいわけでもないので、MMbotなどにも手を出してみたいと考えています。
当然最初からうまくはいかないと思うので、まず実際に手を動かしてやってみる、失敗するまでまずやってみる、というのが大事だと考えています。
そのほか、クローズドなサーバーの雑談、AMAもセレンディピティ的な発見があり参考になっているので、そういったところへの参加をもっとやっていきたいですね。
「到達できるか分からないものに対して無限にリソースを割けるか」が分水嶺
ーーモチベーションについては鶏と卵みたいな話で、リターンが出ると楽しいから頑張る、頑張るからよりリターンが出るといった観点もあると思いました。
それはそうですね。
相場環境がいい、明らかに自分でも取れる鞘があるときは私も時間を投下して頑張れます。
さすがに目の前に人参がぶら下がっているのに走らないわけにいかないので。
しかし最近は暗中模索というか、「これをやれば儲かる」と明確にわかっている作業よりも素振りに近い作業が多く、なのでより時間を割きづらい、モチベーションが湧かないというのはあります。
ーー一定リターンが出るまでとにかく気合いで頑張るというのもありそうです。
一番まずいのは本当にやらなくなっちゃうことだと考えていて、私はよく取引機会を見逃すので、なにか機会があったらすぐ気付けるようbotを作って準備するようにしています。
直接それが今すぐ利益になるというものではないのですが、確実に気付けるよう自動化する、ユーティリティ系のツールを作るということに最近は取り組んでいます。
ーーmican氏が「1ドルでも儲かるようなアービトラージを自動化したり、平時からコツコツ準備しておくことが大切」とおっしゃっていましたが、それに近い印象を受けました。
本当にその通りだと思います。
micanさんだけでなく、hohetoさんも同じようなことをおっしゃっていました。
多分、強い人はみんなそれをやってるんですよね。
いくら強い人でもbotを始めたその日からS級になるはずはなくて、無限に積み上げて、その積み上げでS級にたどり着けているわけなんですよね。
そういった、「到達できるか分からないものに対して無限にリソースを割けるか」が分水嶺なんだろうなと最近考えています。
初期にJitoのエアドロが拾えたこと、相場環境がよかったことは運がよかった
ーーbotterとしてのご自身の強みについてどのようにとらえていますか。
強みと言えるほどのものはありませんが、運は良かったなと思います。
最初に拾えたJitoのエアドロがそうですね。
リターンが出たり、軍資金が増えるとモチベーションが上がりますし、ちょうどモチベーションが上がったタイミングで相場も盛り上がって、運がよかったなと思います。
コントローラブルなところでは、怪しげな二次情報ではなく一次情報を漁ったり、まともなソースにたどり着くためにまとまった時間を使ったので、調べ方をある程度知っているというのはあると思います。
暗号資産は普通にググるとアフィの誘導やポジショントーク、シンプルに嘘など、質が低い情報ばかりがヒットして使えません。
一定時間を使ったことで完全ゼロから始めた人よりは、ある程度効率的に良質な情報を調べるようになったというのはありますね。
例えば、大学の研究室もなにか調べようとなったら必ず一次情報、論文などにアクセスするわけで、暗号資産も気になるプロジェクトがあればまずホワイトペーパーを読むとか、めんどくさがらず一次情報にアクセスすることが大事だと思いますね。
取引機会を見つけると脳汁が出て寝ずにbotを作れる
ーーそのほかにもありますか。
私の性格的なところで、私は飽き性なのですがその分ハマり性でもあり、目の前に人参さえあれば無限に時間を使えるというのはありますね。
実際、2023年9月に初めて作ったbotは3日間ほぼ寝ずに作りました。
ーーそれは楽しくて夢中でやっていたということでしょうか。
楽しいというか、「これをやれば絶対勝てる」と確信していて、脳汁が出た状態でしたね。
アービトラージは理論上は成功すれば絶対儲かる性質のもので、「これは間違いない。絶対儲かる」と脳汁が出て、「急いで鞘を取らないと消える」と考えて寝ずにやれたと言う感じですね。
ーー脳汁が出る状態になるまでいかに頑張るかが重要になりそうです。
ただ、ミームコインが100倍になったみたいな取引は、リターン的には嬉しいのですが、脳汁はあまり出ません。
アービトラージも鞘をとったときに脳汁が出るというよりも、そういった取引機会を見つけた瞬間に脳汁が出ます。
なのでそういった気付きの機会を増やすのが重要だなと感じています。
賢しげなことを言いましたが、ミームコインで資産が100倍になるならそれでも全然いいです。
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全三回のちゃま氏のインタビュー、最後の3記事目に続きます
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