前提
この記事は、ビットコイナー反省会の動画を書き起こし・要約した記事です。掲載はビットコイナー反省会様に許可をいただいております。書き起こしについて快くご許可をいただきました運営様にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。
ビットコイナー反省会とは
ビットコインを中心に、仮想通貨、ブロックチェーン関係の専門的なトピックを黎明期から多分日本では最も深く議論しているチャンネルです。 日本国内の黎明期からビットコイン、ブロックチェーン業界の豪華ゲストを呼びつつ、楽しく、真面目に話しています。ホストである東晃慈氏のXアカウント:https://twitter.com/Coin_and_Peace
参照動画
参照動画元のスポンサー
- ジパングコイン https://www.zipangcoin.com/
- OKCoinJapan https://www.okcoin.jp/
ディベート参加者
司会
- 東晃慈 ビットコイナー反省会主宰&Diamond Handsの共同創業者。ビットコインやライトニングの事業開発が専門
Toxicチーム
ブロック男チーム
体験したことのない非常につらい仕打ちを受ける可能性がある
ーーブロック男側は反論をお願いします。
ヨーロピアン氏 言いたいことはとてもよくわかるんですけど、今までビットコインの歴史って僕の知っている限りだと、相手にされなかったり、揶揄されたり、こんなものは電子ゴミだとか、ぼろくそに言われたりとか馬鹿にされたり、ギークやナードのおもちゃだとか。
そんな扱いを受けたりすることはあったとしても、明確に誰かに、特にビットコインの開発者が特に多く集まっているような地域で邪魔されたとか、逮捕されたみたいなことはなかったと思うんですよね。
しいて言うなら中国でマイニング事業者、交換業者がやられたりとか、そういうのはあったと思うんですけど、それぐらいのもので、例えば西側諸国が一斉に叩き潰しにきたとか、そういうケースは多分なかったと思うんですよ。
なので、そのリスクの見積もりがどれくらい正確にできるかというのがわからないと思うんですけど、僕はなかなかハードなんじゃないかなと思ってるんですよね。
この辺がちょっとどの程度まで起こるかはちょっと想定するのは難しいんですけど、例えばGitHubだってマイクロソフトの持ち物ですし、GitHub使っちゃ駄目だよ、みたいになっただけでも開発するのがつらいなとか、この辺ちょっと言い出すと本当にきりがないんですけど、なかなかハードだと考えているというところで。
何年か歴史が戻るとか価格がちょっと下がるとかいう話じゃなくて、僕らの体験したことのない非常につらい仕打ちを受ける可能性があると思っているんで、それをリスクと称してるというところですかね。
マウントゴックス以上にならないとしたら中長期的にはリスクにはならない
ーーToxicチーム付け加えとか最後の反論もしくはまとめをお願いします。
宮本氏 繰り返しっぽくなっちゃうかもしれないけど、まだビットコインは本気で攻撃を受けていないから、これからもっといろいろあるかもしれない。
例えば昔米国が法律で金の保有をすごい制限したのと同じようなことが起きるんじゃないかという可能性はあるんですけど、それはそうですけど、今回企業による買い占めが主題なのでそれによって米国が企業に攻撃みたいなことをする可能性はあります。
ただそうなった場合でも、最悪のケースとして、マウントゴックス以上のことは起きないような気がするんですよね。
なぜかというとマウントゴックスが起きたときは当時今よりも遥かに偏っていたと思うんですよ。
取引所の通貨は取引所が持っているものだと見なすなら、ユーザーじゃなくて取引所の持ち物、秘密鍵持っているわけですから取引所の持ち物とみなすという観点で考えると当時の方が今より遥かにビットコインの寡占が進んでいたと思うんですよね。
単純に認知も少ないですし、まず取引所から流出したというその実績もなかったわけだから。
まだ大丈夫なんじゃないか、あるいは自分でセットアップするハードルも今より高かったわけですから。
それで大打撃を受けたんだけれども、せいぜいあれぐらいだったわけじゃないですか。
だから、最悪のケースを考えたとしてもあれを超えるものにはならない、と僕は思うんですよね。
でも今はなんだかんだ当時よりも遥かに盛り上がってるじゃないですか。
だから、多少の本気で攻撃したようなことがあったとしても、マウントゴックス以上にならないとしたら、やっぱり中長期的にはリスクにはならないのかなというふうに思います、というのが僕からの意見です。
ビットコインを保有している人が増えたので米国もその選択肢を取りにくいはず
ーーキシンくんお願いします。
加藤氏 安全保障を理由に米国政府がビットコインを叩くみたいなのも結構アメリカ国内的にはあまりポピュラーではない結果になる可能性が高いなと思っている部分があります。
実際にアメリカ人の何%か、下手すると投資している人の10%から20%ぐらいがビットコインを少しだけかもしれないけど持っているような状況になっていると考えると、なかなかその選択肢を取りにくい。
どっちかというと、例えば過去の流出事件と一緒でお金をロンダリングしようとした人を叩くとか、そっちの可能性の方が高いなとどうしても思います。
大きなリスクの「大きい」という部分に焦点を当てると面白くなくなるんでそこにはいきたくないんですけど、何か他にもっとでかいリスクがいろいろあるような気がして、そんなに個人的には悲観してないところがあります。
ーー最後ブロック男チーム側から意見のまとめなどを含めお願いします。
びっとぶりっと氏 マジで勘違いして何も考えてなかったです。
ーーヨーロピアンさんお願いします。
ヨーロピアン氏 孤軍奮闘感は否めないんですけど、でもこれは幸いなことにオーディエンスが決める戦いなので、めちゃめちゃ不利な状況の割には僕多分結構頑張っていたと思うんですよ。
今回のこの大きな思考実験というのをちょっと頑張って持ち込んで、それなりに説得力のありそうなロジックを並べられたと自分では思っているんで、そこでレフェリー参加で一緒にボコられそうになりましたけど。
ーーしていないです。
ヨーロピアン氏 なかなか頑張っているところを見せたんで、オーディエンスの皆さんは感情的に今僕を応援したくなっていると思うんです。
そういうところまで含めてこのディベートのコントロールは完了してるということですね。
マイケル・セーラーのことをあまり信用したくない
ーーなるほど。理論的なところでもまとめがあればお願いします。
ヨーロピアン氏 理論的なとこで言っても通り一遍のことは喋っちゃったんですけど。
やっぱり特定のエンティティが大きく保有シェアを高めることは、これまではビットコインで言えばどちらかというと保有ではなくてハッシュパワーというか、直接コンセンサスアルゴリズムに関与する部分で語られてきたし、ビットコインじゃないPoSであれば直接保有、とにかくコンセンサスアルゴリズムに対する攻撃という文脈で語られたと思うんですよ。
だからこそビットコインは大量に買い占められたら、最初ぶりっとさんが言ってたように、感情的にそこに与したくないという理由で、後続の参入を妨げるとかというのも、もちろんあるんですけど、そこにすごいリスクがあるという議論はPoSに比べたらそこまでされてこなかったと思うんですよ。
というところで、でもこういう可能性もあるんだよというのを示せた、という意味でも良かったんじゃないかなと思ってますし、現実マイクロストラテジーというか、マイケル・セーラーのことをあんまり信用していないので、信用してないというか信用したくないので、本当によくないことが起こるんじゃないかと、ディベートトピックとは関係なくちょっと本心で結構思っているんですね。
というところを最後に伝えて終わりにしたいと思います。
ーーでは皆さんオーディエンスの方々、投票をお願いします。どちらのチームがよりディベートを有利に進めたのかというところで、投票をお願いします。上野さん、みにこーへいさん、ぜひコメントお願いします。
上野氏 どっちがどうというのはないんですけど、興味深い議論だなと思って聞いてました。
どっちかというと自由主義者と保守派みたいなそんな感じで受け取っていましたね。
ーーどっちが保守ですか。
上野氏 ヨーロピアンさんの方ですね。
わざわざ米国を怒らせるようなことしなくてもいいじゃん、という話と、いやいやそんなことぐらいで破綻するようなものだったらビットコインなんてそもそも別にというのが自由派という感じですね。
どちらもへえと思って聞いていました。
どっちの意見にも一理あるんで、オーディエンスはどういうふうに判断するのかってのは興味深いですね。
ーーみにこーへいさん、何かありますか。
みにこーへい氏 本当に3対1だなと思って見ていました。
ヨーロピアンさん頑張っているなとすごい思って見ていて、ビットコイナー同士で、このトピックを話すとこうなるんだと思って、すごい面白かったですよ。
よくあの状態からこの議論に持っていったなと思います。
めちゃめちゃ不利な状況で、それはリスクなのみたいなところからスタートしているんで、そう思いました。
ーー文字通り四面楚歌になっていましたね。今のところはコメントを見るとブロック男側が多いですね。辰巳さんにコメントをお願いします。
辰巳氏 面白かったですね。
やっぱりビットコインに対して、こうなるだろうどうあるべきだろうみたいなところを議論されていた皆さんは別として、一般の方はこういう視点で考えたことないんじゃないかなと思っていてですね。
少なくとも私も端くれですけど、事業者とかであればどうしても考えるんですけれども、いわゆるクリプトというよりWeb3みたいな文脈で考えるにはなかなかない視点で、そういった意味ですごく社会性の高さを感じましたね。
本来こういった議論がもっとされていくと面白いなというふうに感じました。
ーー確かにビットコインというテーマに絞ってもやっぱり意見が合わないところもあるのでなかなか面白かったんじゃないのかなと個人的にも思いました。コメントを見ていく限りいろんな切り口があるとは思いますけど、ディベートをリードしていたのがブロック男側だったのでブロック男の投票が多いです。コメンテーターの辰巳さんはどっち派ですか。
辰巳氏 私はブロック男派ではなく、ヨーロピアンさんの勝利。
株式は規制されている市場なので、もしイランや北朝鮮に買い占められたら没収すればいい
ーーそしたらブロック男チームの勝利ということにしようと思います。最後にこれを聞きたかったというのがあるんですけど、安全保障の話のところで、イランとか北朝鮮がマイクロストラテジー株を買って、それに目をつけられて米国が安全保障とかの理由で潰しに来たらどうするのかという話があって。それに対する反論としてジョーさんがそんなのなくてもアメリカが潰しに来たらどうするかと考えればいいじゃんというのは確かになと思ったんですけど。僕が聞きたかったのは北朝鮮やイランがマイクロストラテジーの株を買うことはありえますかというのが一つあって。だってありえなくないと思って。仮に買っていてイラン・北朝鮮ってばれたとしたら、それこそ規制されている市場なので、株を没収すればいいだけじゃないですか、ビットコインを潰すんじゃなくて。ビットコインを攻撃しにいくというようなふうには繋がらないんじゃないのかなと思いました。
ヨーロピアン氏 それは結構正しい論点で、米国は歴史的に見ても例えば米国債を世界中にばら撒いているのは、いざ米国と敵対したらそれを没収というかデフォルトさせる、中国とかはそれがリスクだってわかっているから、今結構せっせと米国債を売っているんですけど、そういう議論はあるんですよ。
そういう議論されたら困るなと思っていたから、言われなくてよかったな思っていました。
ウィークポイントがありましたね。
ただこれはわからないところがあって、出先機関というか、このエンティティは何なんだっけみたいなところが、こっそり買っているみたいなとこありますね。
日本の株式市場でも、これ中華系だよねみたいな謎の合同会社が、お金入れたりとかですね。
ということなんで、このテーマで言うと、マイクロストラテジーとかビットコインとかものすごい大きいところに、大量にお金を入れるのは確かに現実的に言うとちょっと難しいです。
なのでその指摘は正しいですね。
一つのエンティティが大量にビットコインを保有することでのリスク
ーー議論で言うとしたら北朝鮮がマイニングとかすると怖いよね。そう考えると同じ議論は確かにできるので。
ヨーロピアン氏 それで言うと、さっき出先機関って言い方したんすけど、要するにいきなり筆頭株主に躍り出てたりしなくてもいいんですよ。
実質的にガバナンスがなっていればいいわけで、工作員って言い方したらあれですけど、個人株主をちょっとずつ送り込んでいって、全員のシェアで合わせて株主決議に勝てればいいという話なんで。
ある程度気付かれずにやる策略はあるわけですよね。
ビットコインの管理とかに関して、ガバナンスとかシェアを握って、例えば取締役とかをどんどん送り込んでいって、最終的には全部抱えてるビットコインを盗み出す、奪取するみたいな、外に送金してしまうということをやっちゃうとかですね、そういう可能性は全然あり得るなと思っています。
僕がリスクだなと思っているのは、普通にマイケル・セーラーが今いるじゃないですか。
マイケル・セーラーが拉致られたり、脅されたり、さっき家族を人質に取られたりとかありましたけど、急に心変わりとかして北の将軍様に送りたくなっちゃったみたいな感じで送ることができるような環境になっているかもしれないじゃないですか。
実際中がどういう感じになっているのかはわかんないんですけど。
そのリスクはやっぱりあるかなというのはあるので、一つのエンティティが大量に持っていて欲しくないなという気持ちは常にありますね。
宮本氏 議論をぶり返すかもしれないけど、それって国防の話じゃないですか。
特定の企業が別の対立する国に乗っ取られてしまうリスクみたいな話なんじゃないですか。
ヨーロピアン氏 そうなんですけど、それが実現しやすい環境にビットコインがある、送金とかの部分で。
例えば大企業の銀行口座に置いてあるお金を全部北朝鮮に送金するのは無理じゃないですか。
でもビットコインだったらいけますよね。
宮本氏 そうだけど、例えば航空会社の自動運転のシステムのソフトウェアを作っている会社に北朝鮮の工作員が送り込まれることで、大規模な航空機テロが起きるリスクみたいな方が遥かに大きそうで、かつ破壊的だからあまりビットコインと直接の関係はないんじゃないかなという気はします。
もっと効率的な攻撃方法はいくらでもあるんじゃないかな。
ヨーロピアン氏 攻撃ではないという話をまずしたというのと、仮にその攻撃がアメリカにとって打撃だったとして、だからビットコインの送金されることのリスクは小さいという比較論にはならないはずなので、同時に成立しうると思いますね。
マーケットの盛り上がりは大事
ーー最後にそれぞれのチームからコメントとか告知宣伝とかあればお願いします。ブロック男チームどうぞ。
びっとぶりっと氏 NFTアートの話なんですけど、ヨーロピアンさんがNFTならではの、という話をしていたじゃないですか。
僕の中で明確に1個あって、現実の絵だと絵を売買するのに本来個別営業になっちゃうんですね。
だから、売買する人の間でKYCみたいなことをやらなくちゃいけないんですけど、NFTだとそれがなくできますね、というのが明確に違うかなと思っています。
ヨーロピアン氏 ユーティリティの話ですね。アートの画風を広げるとかいう話じゃなくて。
びっとぶりっと氏 そうそう。僕が前から言っているWeb3はそういう法制とかを破壊するための方便だよね、というのに繋がるという感じです。
5月7日に秋葉原にゲームとかボードゲームとかトレカで遊べるスペースを用意して、秋葉原によくあるデュエルスペースと違ってかなりラグジュアリーな感じにするので、ゆったりとして、ぜひビットコイナーの皆さんも来ていただきたいなと思います。
という感じですはい、ガチでちょっと自分もいける可能性があります日程的には、ぜひお願いします。
ーーヨーロピアンさん何かありますか。
ヨーロピアン氏 僕は別に宣伝することはないんですけど、所信表明でもないですけど勝手に思いを喋っておくと、相場が盛り上がってきたからか、こういう企画がスポンサードされる機会とかも、マーケットのおかげの部分があるじゃないかな。
この国は資本主義の国なんで、お金出すのも儲からないビジネスのところには出してくれないんで、やっぱりマーケットの盛り上がりは本当に大事なんだということを久方ぶりに思い出しました。
もうこの1年ぐらいビンビンに感じてるんですね。
しばらくこういう温かい空気で何とか崩れずに維持して欲しいなという気持ちがあるという今の僕の気持ちを喋っておきます。
ーー商社マンさんにはいつもお世話になっています。ジパングコインの宣伝を最後にお願いします。
辰巳氏 宣伝はないです。何か買ってくださいみたいな商品性でもないので。
宮本氏 こういう余裕を見せることが一番の宣伝なんですよ。
ーー自分の方で最後にOKコインの宣伝を軽くします。繰り返しになりますけど、反省会とのコラボキャンペーン、半減期特別で新規登録をすると最大数千円分のビットコインがもらえるというキャンペーンやっているので、興味がある人は動画の詳細にリンクとか貼っているので概要を見て、興味があればやってみてください。
今のところかなり好評のようで、4月の末までキャンペーン期間を延長するというふうに言ってもらっています。
ビットコイナー反省会は数はそんなに多くなくて、やっぱり良質なユーザーが多いので、彼らが登録して実際にビットコイン積立したりとかというのは結構大きい話なので。
これを機に自分はOKグループにさらにライトニングの営業をしようと思っています。
OKグループはもう既にライトニング入出金対応しているので、今回みたいにユーザーがかなりいくみたいになったら割と真剣に検討してくれる可能性もあるので、ぜひやってみてください。
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前編の書き起こしはこちら
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