7月の日経平均株価は続伸し前月比で481円安の39,101円となりました。
7月に入り日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)ともに史上最高値を更新する強い相場展開となりましたが、その後は円高、株安の流れに反転しました。
8月に入って調整は加速し、5日には日経平均31,000円台まで売られるなど変動率の高い展開となっています。
一方、個別銘柄ではこの間にも様々な銘柄が高値を更新しています。具体的には、どのような銘柄でしょうか?
新高値の銘柄を取り上げながら、それぞれの共通点に着目し、6月相場で特徴的だった銘柄に着目してみたいと思います。
株価の高値更新
上場来高値……株式市場に上場して以来の高値。買い方の強い物色が株価に現れているといえる
昨年来高値……1~3月に使われ、前年の1月1日から直近までの期間が対象
年初来高値……4月以降に使われ、その年の1月1日から直近までの期間が対象
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1.猛暑関連などが好調の山善
工作機械や住宅用設備機器の専門商社の山善 <8051> は7月31日に年初来高値を更新しました。
その後、相場全体の急落後の戻りも早く8月9日は再度高値更新するなどと投資家の関心の高さを伺える値動きとなっています。
扇風機や除湿機などのプライベートブランド家電も手がけています。
猛暑や省エネ改修需要を受け、季節家電や空調設備の売り上げが伸びています。
海外では米国で医療・航空産業向け、台湾では電子・半導体産業向けの生産設備が堅調です。
2.ITコンサルティングなどDX関連に関心
ERP(統合基幹業務システム)の導入支援などITコンサルティングのジェクシード <3719、スタンダード> は、7月30日に年初来高値223円を更新。
相場急落後に161円まで売られましたが、その後急騰し9日に再び年初来高値を上回りました。
9日に発表した2024年1~6月期決算は売上高が前年同期比44%増の4億1,500万円、営業利益が1,800億円の黒字転換と好調でした。
ERPでは、オラクルの「ネットスイート」の導入案件などが好調です。
サーバーのリプレイス、クラウド移行など企業のDX加速を背景にコンサルティング案件が順調に増えています。
内需DX関連としてはこのほか決済代行のビリングシステム <3623> やネットワーク関連のネットワンシステムズ <7518> なども新高値圏で推移し物色されています。
3.データセンター関連の湖北工業
光ファイバーの通信機器やモジュール用の部品を手がける湖北工業 <6524、スタンダード>は7月22日に年初来高値を更新、8月1日にも新高値となりその後も相対的に堅調な需要が続いています。
湖北工業は高い信頼性を要求される長距離海底ケーブル用向けの光部品などが評価されています。
生成AIの普及によるデータ増加に対応するため、各国で大規模データセンターの設立が進んでいます。
こうした中で湖北工業や光ファイバーケーブルの古河電気工業 <5801> や住友電気工業 <5802> などがデータセンター関連として買われています。
4.小売りのヴィレッジヴァンガード
書籍や雑貨などの複合店舗を展開するヴィレッジヴァンガードコーポレーション <2769、スタンダード> はじり高の基調が続いており7月22日に年初来高値を上回りました。
急落後も株価は戻りの様相です。「遊べる本屋」の「ヴィレッジヴァンガード」、ライフスタイルショップの「new style」などを展開しています。
原材料や人件費高騰で苦戦が続いていますが、今期2025年5月期は売上高が前期比10%増の272億円、営業利益が2億5,300円と営業黒字転換を見込んでいます。
このほかディスカウントストアの大黒天物産 <2791> が7月31日に上場来高値を更新するなど小売りの一角が強い動きとなっています。
個別銘柄に目を向けるとその時々で思わぬ銘柄が新値を取っています。
引き続き、高値更新の銘柄をチェックし新たな相場の流れについて見ていきたいと思います。
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