6月の日経平均株価は続伸し前月比で1,095円高の39,583円となりました。
欧米や国内の金利上昇を受け、日経平均株価は上値の重いレンジ相場が続いていました。
しかし、海外勢による買いや円安進行が好感され、再び上昇相場が再開し、7月に入り日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)ともに史上最高値を更新する強い相場展開となりました。
一方、個別銘柄ではこの間にも様々な銘柄が高値を更新しています。具体的には、どのような銘柄でしょうか?
新高値の銘柄を取り上げながら、それぞれの共通点に着目し、6月相場で特徴的だった銘柄に着目してみたいと思います。
■株価の高値更新
・上場来高値……株式市場に上場して以来の高値。買い方の強い物色が株価に現れているといえる
・昨年来高値……1~3月に使われ、前年の1月1日から直近までの期間が対象
・年初来高値……4月以降に使われ、その年の1月1日から直近までの期間が対象
────────────────────
「毎月100万円以上のビットコインを買えるキャッシュを生み出すスモビジについて研究」するコミュニティ、「BMRスモールビジネス研究所」を開始しました。ご興味ある方はぜひ覗いてみてください。
────────────────────
1.インフレ対抗でリユース需要が増加
6月に上昇が目立った銘柄で特徴的なのは、リユース関連銘柄です。
出張訪問買い取りを多角的に手がけるBuySell Technologies <7685、東証グロース> は6月に38%値上がりし、6月28日に年初来高値4,390円の戻り高値を付けました。
貴金属価格上昇による買い取り・販売好調や子会社の効果なども追い風です。
処分需要の多い着物や切手の買い取りに強みをもちシニア層からの整理ニーズも捉えている点が評価されています。
総合リユースのハードオフコーポレーション <2674> も6月20日に上場来高値の2,233円を付けています。
インフレに伴うリユース需要が増加しており、前期2024年3月期は売上高が28期連続増収、純利益とともに過去最高となっています。
2.株主還元強化で急騰した銘柄
株主還元の強化を発表した銘柄にも買いが集まりました。
トランクルームの運営や開発を手がけるストレージ王 <2997、東証グロース> は6月18日に株主優待制度を導入すると発表。
2024年7月末の株主には、記念株主優待としてQUOカードを進呈するとしました。
市場で材料視され連日のストップ高となり、6月28日には上場来高値を更新し、その後も上昇が続いています。
メディア工房 <3815、グロース> は各種メディア向けに占いコンテンツを提供しています。
6月19日に業績の下方修正と配当予想を無配に減額するとし、あわせて株主優待制度の導入と中期経営計画の策定を発表しました。
株価は安値圏にあったことからその後連日でストップ高となり、6月24日に年初来高値を更新しました。
3.セキュリティー関連銘柄に熱視線
近年、企業や官公庁へのサイバー攻撃が激しさを増しています。
6月にはKADOKAWA <9468> へのロシア系ハッカー集団によるサイバー攻撃により、「ニコニコ動画」などのサービスに被害が出ました。
サイバーセキュリティーなどを手がける企業は、新興の小型株も多く出遅れの小型株が物色され始めたこともあり、値上がりする銘柄が散見されました。
グローバルセキュリティエキスパート <4417、東証グロース> は、官公庁や中堅・中小企業向けに特化したセキュリティー教育を手がけています。
エンジニアの教育なども行っており、サイバーセキュリティーに精通した人材の慢性的な不足を背景に増収増益が続いています。
株価は6月28日に年初来高値を更新しました。
シーイーシー <9692> は製造業向けに強みがあるシステム企業です。
セキュリティー対策やクラウド導入などを支援しています。
6月7日に発行済み株式数6%相当の200万株の自社株買いを発表。
同時に公表した2~4月期決算が6%増収、4%営業増益とIT投資が堅調でした。
これらを受けて株価は上昇し、6月28日に年初来高値を更新しています。
個別銘柄に目を向けるとその時々で思わぬ銘柄が新値を取っています。
引き続き、高値更新の銘柄をチェックし新たな相場の流れについて見ていきたいと思います。
────────────────────
「毎月100万円以上のビットコインを買えるキャッシュを生み出すスモビジについて研究」するコミュニティ、「BMRスモールビジネス研究所」を開始しました。ご興味ある方はぜひ覗いてみてください。
────────────────────
この記事を読んだ方は、こちらの記事もおすすめです