rinrin.b氏に、Blastチェーンでの取引などについて伺いました。
rinrin.b氏 プロフィール
暗号資産のトレーダー。2022年1月から暗号資産を取引。上場戦などが得意。
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「毎月100万円以上のビットコインを買えるキャッシュを生み出すスモビジについて研究」するコミュニティ、「BMRスモールビジネス研究所」を開始しました。ご興味ある方はぜひ覗いてみてください。
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取材実施日
2024年6月25日
2022年1月に暗号資産の取引を始める
ーーご経歴を教えてください。
暗号資産の取引を始めたのは2022年1月で当時は大学生でした。
暗号資産以前は、株式投資をやっていた親の影響で高校一年生から少しだけ日本株を触っていました。
ただ、株式は本当に触っていた程度でそれほど本格的には取り組んではいませんでしたね。
ーー大学生のときに暗号資産の取引を始めたきっかけを教えてください。
日経新聞でメタバースについて取り上げられた記事を読んで、なんとなくおもしろそうだなと思って調べ始めたのがきっかけですね。
2022年1月なので、サンドボックスが話題になっていたりと、あの頃ですね。
ーー2017年や2021年にも暗号資産の価格が上がって耳に入ってたと思いますが、その際は興味を持たなかったのでしょうか。
その頃はビットコインというものがあることくらいしか知らなくて、それ以上調べたりなどはなかったです。
「ベストミーム賞」「最も多くのミームを作成した賞」を獲得し300$とNFTを得てトレードの軍資金に
ーーメタバースに興味を持ったきっかけで暗号資産の取引に繋がったとのことですが、最初はいつ何を買われましたか。
最初はYouTubeで調べたのですが、当時はブロックチェーンゲームが流行っていました。
9catというBCGプロジェクトの中にミームコンテストがあり、そこで300ドルと今の私のXのアイコンにもなっているNFTをもらいましたね。
コインチェックで10万円ほどイーサリアムも買いましたが、トレードの軍資金はコンテストでもらった300ドルだけでスタートしています。
ーーミームコンテストについて教えてください。
プロジェクトに関連する「ミーム」を創作し、その評価が高い者にはホワイトリストの権利や賞金が贈られるというもので、Web3 PJがよくやってるものですね。
私はこのイベントで「ベストミーム賞」と「最も多くのミームを作成した賞」を貰い300$とNFTを貰いました。
約100個のミームを作成しましたがツールを使用した為、費やした時間はわずか1時間ほどでした。
ただ、当時、大学生だった私がクリプトにのめり込むきっかけには十分な金額でしたね。
フリーミントでNFTを買って即売りで20倍のリターンという取引機会を活用し、軍資金の300ドルが1,000万円に
ーーコンテストで300ドルを得て、それとは別でコインチェックで10万円分のイーサリアムも買ったとのことですが、その後の取引について教えてください。
2022年はブロックチェーンゲームについて調べていて、草のチェーンを触っていたのですが、少しずつ損をしながら大した利益も出ずに2、3ヶ月が経過しました。
多くのブロックチェーンゲームはどんどんトークンを発行して、売られて価格も下がってという状況だったのですが、そういったメタな事情も分かっておらず、ほぼずっと下がっているところで買っていましたね。
その後、kudasaiのコミュニティに入ってNFTやDeFiについて勉強し知識をつけ始めた2022年の後半ごろ、NFTバブルが来ました。
IEO参加のほか、フリーミントでNFTを買って即売りで20倍のリターンという取引機会がいろんなところに転がっていて、それで資金を増やして2022年の終わりには軍資金の300ドルが1,000万円になりました。
ーーIEOの参加はうまくいったのでしょうか。
DAO Makerなどtier1のlaunchpadできちんと銘柄選定して入れたらTGEで即原資回収できる環境だったので、結構参加していましたね。
ただリスクを取りたくなかったので$DAOなどのpadトークンは買わずステーブルでのみ参加していました。
インフルエンサーが発行するNFTは根強いファンが多くて、そういったNFTの取引で利益を得ていました。
tokenやNFT等の銘柄の選定もkudasaiをメインに行っていましたね。
新しくトークンが発行された際のCEXとCEX、もしくはCEXとDEXの価格乖離をとる
ーー2022年は順調に高いパフォーマンスを得たとのことで、2023年はいかがでしたでしょうか。
KudasaiやXでよくアービトラージの話題が上がっていて、私も独学でアビトラやbotの勉強を始めました。
そのほか、NFTをミントして即売り、上場戦などそういった取引をしていました。
基本的に裁量トレードはやっていなくて、新しいトークンが発行された際のCEXとCEX、もしくはCEXとDEXの価格乖離をとっていましたね。
ただ、アビトラといってもbotは乖離通知など簡単なbotしか作れないのでほぼ手動で取引しています。
ーー2023年はそのほかどのような取引をしていましたか。
2023年はフリーミントが流行っており人気のあるものはフリミンから数ETHになっていました。(ゴブリン等)
私もその波に乗り遅れまいと必死にリサーチをしていましたがHypeのある銘柄のWLを獲得するには非常に高い倍率やタスクがあることが多く簡単ではありませんでした。
なのでライバルが少ない穴場がないか探している時にある国のインフルエンサーNFTがフリミンから1eth近くなっていることに気づきました。
通常のNFT界隈とはかなり毛色の違うNFTかつ発信が英語ではなかったのでライバルも少なく関連NFTの価格も軒並み好調で、多くの収益機会があったので2023年の多くの時間をこの分野に費やしていました。
NFTのコントラクトやアドレスを割り出し、トークンアドレスを先に掴んでおいて、流動性が入れられたら即買って即売るという取引をやっていた
ーー2023年のその他の取引についても教えてください。
手動で直接コントラクトを操作するいわゆる直コンもやっていました。
Etherscanから直コンでミントするのですが、時間になった瞬間にミントできるので通常のWebの画面を操作するよりも早くミントすることができます。
また、NFTによっては深いところ、例えばAPIを見ると事前にNFTの柄の情報がわかることもあり、レアなNFTをスナイプする取引もやっていました。
2022年はウェブの画面からミントし、2023年は直コンしたりと、少しずつできることを増やしながら利益を上げていましたね。
STEPN、GSTの上場戦は運営が流動性を入れて売ってくるという少し変わったものでしたが、こちらでも数百万の利益を出すことができました。
今ならBCGはbotterなどに初動スナイプされないように対策しているんですが、2023年ごろはまだそういった対策がされていなくて、利益を出しやすかったですね。
STEPNが流行ってMove to Earnのゲームが多数リリースされましたが、ステルスでのローンチが多かったんですね。
それで事前にNFTのコントラクトやアドレスを割り出し、トークンアドレスを先に掴んでおいて、ツールを使って監視し、流動性が入れられたら即買って即売るということもやっていました。
20ETHから始め、Blastが始まって一ヶ月半ほどで100ETHまで増やすことができた
ーーNFTや草コインの取引が多いようですが、ビットコインの取引、ビットコインの保有は行っていますか。
ビットコインに限らず、裁量でのトークンの取引、保有は一切行っていません。
ETHをステーキングするなどそういった意味での保有はありますが、トークン自体の値上がりを目的として保有するというのは行っていませんね。
ーー2022年、2023年ともに順調に利益を出せたとのことですが、2024年は6月時点でいかがでしょうか。
2023年の12月ごろに、ZKFという新しいL2チェーンのマイニングイベントがありました。
チェーンでガスを燃やせばその割合に対してトークンがもらえるというイベントで、事前にKudasaiで共有されて知り、そのイベントに参加して数百万円の利益が出たというのがあります。
2024年で今の所最もリターンが大きかったのはBlastですね。
20ETHほどの種銭から始めて、Blastが始まって一ヶ月半、二ヶ月ほどで100ETHほどまで増やすことができました。
BlastはNFTマーケットプレイスのBlurが作っているL2チェーンなのですが、goldという独自トークンを運営がDAppsなどに分配し、DAppsがまたそこから配るという変わった配り方をしているチェーンでした。
goldという餌があるからこそとてもユーザーの動きがわかりやすく、いろんな収益機会がありましたね。
ーー2024年のいつ頃でしょうか。
2024年の3月がメインネットだったと思います。
DAIでデポジットし、数%の乖離を取ろうとしたのがBlastの最初の戦略
ーーこのBlastチェーンに関する取引の詳細について教えてください。
Blastチェーンに限らずですが、新興チェーンが始まったら全てのDappsを調べます。次に初物や覇権を取りそうなDappsを詳しく分析しエッジを探しています。
ーー具体的にはどのように調べたのでしょうか。
Xで調べることが多く、Blast公式やBlastの運営陣がフォロー、言及しているDAppsをまず全て調べます。
次に、Blastの仕組みを調べ、マーケット参加者は当然goldが欲しいのでgoldの動きが重要になってくる、ではその動きをいち早く取ろう、ということをやっていました。
BlastにはUSDBというsDAIが元になっているステーブルコインがあります。
USDBは、メインネットが始まる前の初期のデポジットキャンペーンでETHとステーブルコインのペアでデポジットでき、そこで預けたステーブルコインが全てUSDBに換わるという仕組みでした。
それでETHとステーブルのデポジット割合を見ていたのですが、極端にステーブルが少なかったので、初動はおそらくUSDBが大きく乖離するはずと考えていました。
それで中身を見るとUSDTがDAIに換えられていたのですが、DAIに換える際のスリッページが雑で2%、3%削られていたんですね。
そのためまずはDAIでデポジットし、数%の乖離を取ろうとしたのがBlastの最初の戦略です。
予想ほど乖離しませんでしたが一定想定通りの乖離が出て鞘がとれましたね。
Blastチェーンは初動でETHが数パーセントほど乖離していて、十個以上あるブリッジから最もパフォーマンスが高いブリッジで回転させるアビトラのような取引もやっていた
ーーそのほかBlastチェーンではどのような取引をされていましたか。
初動はいろいろと触りつつ、Blast関連のトークンが出たら初動で買うという取引をやっていました。
またBlastはBIG BANGというコンペを行っており、評価の高いDappsには沢山のgoldが配布されていました。
しかし人気のDappsには沢山の人が集まるのでgold効率が悪かったですね。
そのためTVL等で比較しgold効率が良いところを探し、入れていました。
Blastチェーンは初動でETHが数パーセントほど常に乖離していて、十個以上あるブリッジから最もパフォーマンスが高いブリッジで回転させるアビトラのような取引もやっていました。
そのほか、WasabiというプロトコルでBlastチェーン上のいろんなトークンをロング、ショートできたのですが、Blast上のETHの価格乖離が3%程度内で常に収まっていて、その3%の乖離の中でレバをかけてロング、ショートで鞘をとったりもしていました。
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全三回のrinrin.b氏のインタビュー、2記事目に続きます
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