おまえもしかしてまだFTXが死なないとでも思ってたんじゃないかね? ビットコイナー反省会 Ep.75

前提

この記事は、ビットコイナー反省会の動画を書き起こし・要約した記事です。掲載はビットコイナー反省会様に許可をいただいております。書き起こしについて快くご許可をいただきました運営様にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。

ビットコイナー反省会とは

ビットコインを中心に、仮想通貨、ブロックチェーン関係の専門的なトピックを黎明期から多分日本では最も深く議論しているチャンネルです。 日本国内の黎明期からビットコイン、ブロックチェーン業界の豪華ゲストを呼びつつ、楽しく、真面目に話しています。

ホスト

Koji Higashi。ビットコインのポテンシャルに魅了され、2014年からフルタイムで関連事業に取り組む。日本のビットコイン業界の草分け的存在の一人。ビットコイン、ブロックチェーン業界においてプロダクトマネジャー、コンテンツクリエイター、マーケターなど多角的に活動しており、国内外で認知されている。Twitterアカウント: https://twitter.com/Coin_and_Peace

参照動画

①アラメダ信用不安説と資金繰り問題の足音

キシン氏 まずAlameda Researchという、FTXの前身でかつ今も運用部門みたいなことをしてる会社があって、そこのco-CEOのSam Trabuccoて人が8月に辞任して。

その辞任したときのツイートには数ヶ月かけて自分の業務を減らしてきたけども辞任します、という内容で。そこでなにか感じた人はすごいいい嗅覚をしてると思います。

ただ、このときは単純に単発の辞任として考えられていて。

それから時が経ってコインデスクがFTXとAlameda Researchのバランスシートを見るとなんかめっちゃこいつらお互いに取引してるぞみたいな。きな臭い、特にFTXが発行しているFTTトークンの存在がめちゃめちゃでかいけど大丈夫か、みたいな記事を出しました。

参照:Divisions in Sam Bankman-Fried’s Crypto Empire Blur on His Trading Titan Alameda’s Balance Sheet

ある意味このコインデスクの記事タイトルを見ただけでは、いやそんなの常識だろみたいな。FTXとAlameda Researchはくっついてるよみたいな。BitFenixとtetherががくっついてますって言ってるのと同じようなレベルの話で。

これと時を同じくして、FTX Earnという、Blockfolioアプリからボタン押すだけで年利5%がもらえるよみたいな値の上限が10ミリオンドルから10万ドルになった(おそらくの数字)。いきなり100分の1になった。10月末かそれくらいの時期。FTXJPに預けてた人のほとんどはこれ目的で預けてたんじゃないかというサービスですね。

東晃慈氏 この記事が出たタイミングくらいでは異常なものとかは感じなかったんですか。

ヨーロピアン氏 そりゃそうだろと思ってたんですよね、この内容だけ見たら。株主名簿とか公開されてないから、想像に過ぎないんですけど、FTX設立より前にAlameda Researchがあって、設立時にも当然イニシャルのインベスターはいたと思うんですけど。Alameda Researchも出資してるはずなんで。

会計は多分連結になってないと思うんですけどおそらくFTXの株式をAlameda Researchが持ってるみたいな関係性にあるはずなんで。

親子までいかなくても親戚ぐらいの関係にはなってるだろうから、資金の融通とかは全然あるだろうなって思ったし。

バランスシートがほとんどトークンだって言われても、今思えばですね、その流動性が全然ない物が多いからそれを何か担保に入れて何か借りたらやばいっていうのは多分直感的にはあるんですけど。そんなにそもそも何ていうのかな、いい掛け目で借りれると思ってなかったんで。大してレバ効かせられないだろって思っちゃってたんですよね。だから、総じて大したリスクじゃないんじゃないかって思ってましたね。

東晃慈氏 ちなみにこの数日の以外でもいいんだけど、Alameda ResearchとかFTXに対して何かしらリスクがあるなと感じたこととかはありましたか。

例えばLunaとかの崩壊があったときにいろんなところが大丈夫なのかみたいな話が噂話みたいな広がったじゃないですか。全体的に大丈夫なのみたいな。Alameda Researchとかどちらかというとバイヤー側にいて、ここが簡単に潰れちゃうような状況になってると想像した人は多分そんなにいなかったと思うんですよね。

ヨーロピアン氏 どっちかっていうとホワイトナイト的な感じで見られてたはずで、Blockfolioが死にかけてるときに資金提供するっていう契約結んだりとか。

ボイジャー・デジタルもスリー・アローズキャピタルで傷んでたところにAlameda Researchが結構な額の融資枠をぶち込んだんです。だから今思えば、そのキャッシュをどっからAlameda Researchが引いてるかっていうところで今回の話は多分繋がるんですよね。

彼らも手元にお金があれば返して解決するんですけど、おそらくそれは今ボイジャーデジタルのところにある。なのでちょっと厳しい状態なんじゃないすかね。手元の流動性を結構吐き出しちゃったはずなんですよね。ビッグなお買い物をしすぎた直後でこういう話になってるからきついっていう。

②SBFとCZの舌戦、Binanceが必殺技を繰り出す

キシン氏 FTXの戦略として、ビッグになってきたから規制外で云々するというよりは、規制を味方につけて競争相手を排除するロビーイングを最近結構やってて。

この場合、一番の競争相手は規制とうまくやってないバイナンスなんで、バイナンスとかDeFiとかそういうものを排除するという。

10月にもDeFi規制強化の提案をFTX自ら行なっていて、これでいろんな人からサムが敵視される原因になってた。そういう背景があって、FTXとバイナンスの関係が敵対的になってた。

昨日ツイ消しされたんですけど、10月末ぐらいに「バイナンスのChangpeng Zhaoと建設的な議論できました」みたいな第三者のツイートに対して、サムが「Changpeng ZhaoはDCに足を踏み入れることすらできない。本当にDCで建設的な議論をしてるのは俺だ」みたいな内容のツイートをして結構disっている感じだった。

それが最近になって、さっきのFTTに価格にかなりAlameda ResearchもFTXも依存してるってことをおそらく見抜いたChangpeng Zhaoが、元々バイナンスがFTXの出資者という経緯で持ってるFTTを売却するって言い出したのが11月8日ですね。

東晃慈氏氏 補足をしておくと、元々バイナンスとFTXは結構仲良くて。

今回の動画のサムネにも使ったけど2人で握手してるみたいな。元々バイナンスがFTXに投資しててそれを去年かな、FTX側が買い戻すみたいなことをやってて。それまで仲良かった。

逆に言うと、別にChangpeng Zhaoもそれ以降特にFTXに対してとかサムに対して何か言うこともあんまりなかったんじゃないかな、表向きには。

別に仲は良くかったんだろうけど、いきなりこのタイミングでChangpeng ZhaoがTwitterでFTXを批判し始めて、FTXのFTTトークン売るわって始めたのが全ての発端になった気がしますね。

Changpeng Zhaoがこれ言わなかったら多分FTXまだ生きてますからね。

Changpeng Zhaoがこれ言ったときにAlameda Researchの元のCEOが22ドルで全部FTT書いとるよみたいなツイートして、それを見て安心した人がいたみたいで。多分安心させるために言ったんだと思うんですけど。

ヨーロピアンさんの意見が聞きたいですね。

ヨーロピアン氏 やばいとは思わなかったけど、これを真に受けて、22ドルで買う奴はいないだろなと思ったら結構いたんですよね。

東晃慈氏 22ドルで絶対守るって言ってるから買いだって言って買って結局その後落ちたから、すごい損したって言ってるみたいですね。

キシン氏 昔サムがSolanaをディスってるやつに全部買うよみたいな、この値段で全部買うから俺に売れって言ったのにすごい似てるツイートだったからみんなそれを連想して。その後めちゃくちゃ儲かったみたいな、そういう条件反射みたいなのがあったかもしれないですね。

ヨーロピアン氏 そもそもバイナンスがChangpeng Zhaoも本当になんだろうがやばいと思ってるだけだったら、オープンに言う必要ないんですよ。

だからこれもある意味SNSを使っての攻撃だし、リップサービスじゃないですけど、SNSで対抗しようとしたって感じだと思うんですよね。

東晃慈氏 いやでもChangpeng Zhaoがこんなことするって超珍しいよね、だからこれはやっぱこのツイートして売るって話のとき、あれって何かおかしいなというか違和感はあったよね。

ヨーロピアン氏 だからなんかガチで潰すぞみたいな気だったんだろうなと思いますね。

東晃慈氏 この自分のポジトークに近いと思うんだけど、サムて最近DeFiの規制をもっとすべきだとか、そういうの結構批判されてたじゃないですか。自分たちの事業を守るためにみたいな。あとやっぱ政治家とかにすごい献金したりもそうだけど。自分もそこら辺のやり口があまり気に食わなかったので最近サムはあんまり好きじゃなかったんですけど。

だからそういうのもあってなんか最近怪しいなってのは何かね、態度とかやり口がまずいなっていうふうに思ってたので正直に言うと。で今回のことが起きてしまった。

ヨーロピアン氏 バイナンスなんか特に未だに中央集権取引所ではあるけれど、クリプトらしさを守り続けてる珍しい会社でもあるんで。業界トップながらできる範囲で規制に抵抗してるじゃないですか。

クリプト原住民的な発想に多分近いんですよね。サムはそうじゃないんですよね。

東晃慈氏 サムは、特に最近なんかちょっと違う色すごい出し始めてましたよね。結構顰蹙を買ってたんだよねこの前から。

だからこれが起きた時は言わないんだけど、でもこういうパターン何回も見たことある、ちょっと調子乗って刺されるという。すごいデジャブ感があって。

③出金停止、やばいよやばいよ〜

キシン氏 さっきのChangpeng Zhaoの発言があったあたりからかなりFTXは出金依頼が殺到して、実際に出金に応じてたけどホットウォレットが枯渇していくじゃないですか。

そのときにAlameda ResearchのウォレットとかバイナンスとかKuCoinとか、ほかの取引所のウォレットからホットウォレットを補充しているという状況で、いやほとんどウォレットに資金残ってないんじゃないか話とか、コールドウォレットはそもそもないんじゃないのとかいろいろあって。普通ならコールドウォレットから補充するんじゃないのみたいな話なんですけど。

そういうのがあって、結構パニックが広がっていて、そこはサムは「みんなの財産は安全だよ」「顧客資産を運用したりしてないよ」ていう安心させる4連投ぐらいのツイートをして。後にこれツイ消ししてるんですけど。

でもこの時点ではまだ出金が停止してはいなくて、FTXの公式アカウントもスクルージおじさんが金塊の中を泳いでるGIFを投稿してお金はあるよ大丈夫みたいな。余裕を演出してたけどその後に実際に出金が止まってしまった。これが11/8の夜。

東晃慈氏 ヨーロピアンさん、どの時点でこれもしかして本当にやばいのかなっていう判断をしましたか。

ヨーロピアン氏 この時点で僕の思ったことはそもそもサムが顧客資産運用してないよっていうのはおそらく本当なんですよね。本当なんだけど本当じゃないんですよ。

ここはトリックがあって、FTXて顧客の単なる預かりっていう状態にしてる人があんまりいないんですよ。

FTX Earnという機能があるんですけど、フレキシブルに置いとくだけで年利5%取れて、解除も1クリックでできて、オンすると、ウォレットに入ってる全資産が貸し出しの対象になるみたいな機能がある。オフにすると1時間で解除される。

普通預金みたいな感覚で使え、貸し出し機能があって結構みんなカジュアルにそれをオンにしてるはずなんです。

僕も厳密にグローバル版の契約見てないんですけど、FTX JP版の契約みたいなちゃんとあるんでそれは見たんですけど。

その契約の中では借り手がFTXになったりAlameda Researchだったり、あるいはそもそもピアツーピアレンディングとかあってそれは相手を指定できないんで。

その辺の機能を指定してそのユーザーが自分の意思でお金を貸してる、それはその取引所の預かり資産ではないという概念の中でいうと、サムが言ってることは別に嘘じゃないんですよね。

ただみんながそれを一斉に解除して、出金申請をしたときにお金を返せる状態にあったかどうかでいうときわどかったはず。きわどいというか結論をいうとだめだった。

だからこのツイートを見た時から怪しいなとは思いましたね、ユーザーが誤認しそうな発言だなとは思いましたね。

東晃慈氏 やばいこと起きてるのかなと、みんなが思ってるより経営体制というか結構穴空いてんじゃないのかなとは思ったんだけど、さすがにこのスピード感でこの次の展開にいくとは自分も思ってなかったですね。

④FTX、Binanceの軍門に下る

キシン氏 出金が停止して、数時間、FTXの誰からもコミュニケーションがないみたいな。サムもツイートしないしみたいな状態が続いて。3時間後ぐらいにサムとChangpeng Zhaoがツイートして。

すごくわかりにくい言葉で、サムの方はバイナンスが最後の投資家になってくれたよと。要するに買収を持ちかけてくれたよみたいな。しかし二つ目のツイートに行くと、ユーザーの資産を返せないからバイナンスの協力が必要だったみたいなことが書いてあって。

バイナンスの方はこれはあくまでもこっちからはキャンセルできる基本合意書みたいなものを交わしましたっていう話で。

これからFTXの財務状況というか、資産の状況確認しますみたいなツイートして、そこにおなじみのDo kwonがChangpeng Zhaoに跪くサムの投稿をしたりとお祭りになりました。

東晃慈氏 出金停止でやばいって言ってサムがFTX fineて言ってからアナウンスメントあるよっていうまでが何時間くらいだっけ。24時間以内だよね。

キシン氏 出金停止してからは数時間。

東晃慈氏 数時間でここまで一気に行っちゃったっていうね。だって1日2日ぐらい前まではさ、コンペティターが嘘ついてるって言ってChangpeng Zhao批判して、俺達は大丈夫だって言ってたらChangpeng Zhaoありがとうって言って。これすごかったよね。

人によっては休暇とってキャンプとかでどっか旅行に行って帰ってきたらFTXがバイナンスになってましたみたいな。それくらいのスピード感で起きちゃってるっていうね。

ということでまだ確定はしてないんだけど、FTXの問題が露呈してみんなどんどんお金を引き出していって、結局最終的にChangpeng Zhaoが買い取りの方向を検討しますということで今デューデリの最中、これで結果今現在進行形って感じですね。

ヨーロピアンさんここまでで考察部分に入ってくると思うんですけど、どうですか今回の一連の流れを受けて、考えとか、今のところ印象というか。

ヨーロピアン氏 サプライズでしたね、特にバイナンスが買いに来るっていうのは正直あんまり想像してなかったですね。

東晃慈氏 Changpeng ZhaoはわざとFTXを攻撃して安く買うために攻撃したんだみたいな話も出てますからね。

ヨーロピアン氏 僕も正直そうだと思ってますね。これは少なくともライバルを殺すまではわざと。その後救うかどうかっていうのはバイナンスも当然全ての状況わかってるわけじゃないんで。デューデリしてから考えるけど、一旦つばつけとくよぐらいの状態ですね、今。

東晃慈氏 ヨーロピアンさんもいちトレーダーとして影響大きいですか。

ヨーロピアン氏 FTX使ってたんで拘束されてる資金が結構ある。あと日々のトレーディングをやってたんでできなくなった。ただいまの状況は一週間とか1ヶ月だと思うんですが。

ただ問題はFTXが自立で立ち上がれなかった時の場合ですよね。本当にバイナンスになった場合とかっていうのは取引環境が変わる。

あとトレード的な話で言うと、Alameda Researchはマーケットメーカーですよね。多分クリプトの中で過去最大。多分いろんな草コインの流動性が一気になくなるんですよね。

今後、彼らがお仕事できないと、最初の方にあったホットウォレットに補充するのに他の取引所から直接出金してるだろうみたいに言われてたやつも、Alameda ResearchがマーケットメーカーなんでおそらくFTXでユーザーがFTX Earnてポチってやって貸し出したお金をAlameda Researchがバイナンスとかに送って、そこでマーケットメイクとかして運用してたはずなんですよ。じゃないと、これだけに5%なんて年率払えないので。

運用してたんだけどみんなが出金って言ったからバイナンスから流動性引っこ抜いて出金してみたいなことやってるんで。別にこれ自体はオンチェーン上の動きと整合性はあると思うんです。

その結果どうなったか、あるいはこれからどうなるかっていうと、おそらくいろんな取引所の草コインの流動性が少し、またはかなり減る。これが個人的にはしんどいっすね。収益がちょっと難しくなるかな。

東晃慈氏 FTX自体で取引止まってるんですかね。

ヨーロピアン氏 取引はできます。グローバル版もJPも動いてます。出金は止まってます。

東晃慈氏 ただ全体、特にAlameda Researchがマーケットメイキングをしてたところが全体的に影響する可能性が高そう。

ヨーロピアン氏 高いと思いますね。当然他の業者も入ってくると思いますけどAlameda Researchほど広くカバーできないと思うんで。最大のマーケットメーカーだったから。

東晃慈氏 コメントも来てるんですけど「ヨーロピアンさん現在FTX Earnは行っていますか、やらない方が安全ですか」という具体的な質問が来ています。

ヨーロピアン氏 やらない方が安全かどうかでいうとやらない方が安全でしょう。そんなのはやらない方がいいとしか言えない。

東晃慈氏 「FTX JPからの出金は日本の規制の関係で大丈夫だって言われてますがどうですか」という質問も来てます。

ヨーロピアン氏 中の人ではないので知らないんですけど、どうやらJPの出金が止まってるのは話の上では関係ないじゃないですか。一応資金は分離されてるはずなんで。別に出せるはずなのに、FTX JPの公式発表では、本国の方針に従って出金止めてますみたいなこと言ってるんですけど。

要するにシステム的に止まっちゃっててJPはそのシステム触ってるだけだから、出そうにも出せないという状況におそらくある。

宮本丈氏 仮にシステム的に別だったとしても取引上、念のためみたいな感じで止めるってのが普通だと思うんで。

ヨーロピアン氏 日本の法令上は限りなく大丈夫なはずなんですよね。それでやってないんだったらやばい。金融庁案件になる。とやばいね。

東晃慈氏 もし本当に分別管理されてなくてあげられないってなったら相当問題になりそうですね。

ヨーロピアン氏 なんなら1週間ぐらい、例えばここから先出金止まったとするじゃないですか。多分その管財か金融庁からガサ入れが入ると思います。モニタリング何とか室みたいなところ怒られがきっと来ると思うんで。それ待ってもいいかもしれないですけどね。それより早く再開するともっといいんですけど。

東晃慈氏 いろいろコメント話すこと無限にありますからちょっと拾ってきますね。「FTXグローバルの資産は返ってくると思いますか」。

ヨーロピアン氏 FTXの中の人ではないので、まじでわかんないんですけど、帰ってきたらいいですね。

東晃慈氏 ちなみにFTX USはまだ出金できるらしいんですよね。これが面白いよね、USの方は止めさせないようにしてるのにJP止めるって矛盾。

bybitがどうのって話わかりますか。

FTXやばいんじゃないかってなったときに何かbybitていう取引所がFTTトークンを売る売らないみたいな話をしてそれが影響したんじゃないかみたいなコメントしてる人がいて。

ヨーロピアン氏 bybitの取引所トークンでBITていうトークンがあるんですよ、取引所トークンが。

それの一部をFTXが持ってるかなんかで本当に持ってるのみたいな疑義が入ったんじゃなかったでしたかね。FTTとは直接関係ないような気がするんですけど。

東晃慈氏 戻って基本的な質問なんですけど「FTTが資産の大半だと何が危ないのでしょうか。流動性がない、大口が売るとすぐに価格が下がることですか」て質問が来てるんですけど。

ヨーロピアン氏 例えばAlameda ResearchがFTTを大量に持ってるっていう、これ自体はふーんという感じなんです。

それは僕の中の常識では、FTTてのは取引所トークンで、しかも自分たちで発行したやつで、流動性はあんまりない。だけど時価総額だけはたっぷりあるってやつなんだけど。これを担保に何か借りるって無理だろうと、貸してくれるやつがいるわけがないと思ってたんですよ。

あったとしても、掛け目が5%みたいな、つまり極めて証拠金としては評価額が低い状態でしかお金借りれないだろうなと思ってたからそれ自体は大した問題じゃないと思ってたんですよね。

ただ、今回の事象から察するに、これ想像の世界なんですけど、おそらくまあまあの掛け目でお金借りれちゃってたと。「Alameda Researchだしね、信用もあるし」みたいな。

そういう状況だったとすると、FTTがちょっと価格が下がると一気にマージンコールが入ると。売却したところで流動性がないからテラショックみたいな感じになる。

東晃慈氏 似てるとこありますよね。要は、バランスシート額面上はありますけど、ある金額に対して実際に売ろうとして現金化したらそんなにないから価格がどんどん下がっていってみんなやばいやばいって言って抜けてって後悔みたいなね。

ちなみにさっきのbybitどうのって話なんですけど、コメントがいくつか来ていて、要はAlameda Researchが、BITトークンを結構持ってたんだけど、要は売らない条項あるじゃないですか。3年間売りませんみたいな。そういうのを無視して売り始めたらしいです。

ヨーロピアン氏 だから手元に持ってないんじゃないかっていう疑義が出たんですね。

東晃慈氏 そういうことが起きたということは、Alameda Researchは資金がなくてまずいっていうことになるんでね。それがこの24時間とか48時間以内くらいにいろいろそういう情報がバンバン出てきた。そしてみんなすごい不安になってどんどんお金引き出しして、結局、FTX倒れちゃったみたいなそんな感じです。

今回はいわゆる詳しい人みたいのも含めて今回かなりみんな影響を受けてるようですね。

キシン氏 ハックされたときにお金が返ってきやすいのは儲かってる取引場みたいなあるから気が緩んでた人が多いんじゃないかな。

東晃慈氏 セルシウスとかそういうレベルじゃなくて、FTXやばいかもって噂が流れたときもみんなまあ大丈夫でしょうFTXだからって言って何もやらなかった人が多い気がしますね今回。

ヨーロピアン氏 今年の1月にシリーズCでめちゃくちゃ大量に調達してたはずなんで、お金ないわけがないでしょと。このスクリーンショットのLarryさんとかそうですけど、TheBlockのVPですよ。リサーチャーですけど。そういう人ですら食らってるという。

ここの二つ目のツイートが名言なんですけど、”Never trusting any crypto company again”。

東晃慈氏 コメントがいろいろ来てますけど、ちなみに大谷のスポンサーだし大丈夫だろうかって質問が確かに。

ヨーロピアン氏 ネーミングライツ取ったりとか、プロゲーマーチームに金出してたりとか。

東晃慈氏 いろんなとこにお金出したりスポンサーしたりすごい気前良かったからさ、こんなことありえんのっていうのが。実際起きちゃったんだけど、今もなんか本当に起きたのみたいななんかよくわかんない感覚がありますね。

原因は何なのか?

東晃慈氏 原因は何かみたいな話でね、一部お話しましたけど、なんかQ2にもうダメージを受けてた節がありますよね。

キシン氏 これはテラ・ルナショックに巻き込まれてったんじゃないかじゃないか説はある。時期的にもさっき最初に言ったAlameda Researchのco-CEOが何ヶ月か経ってからやめましたみたいなのが8月だったんで。これの責任を取らされたんじゃないかなっていう。

今回の一連の事件の教訓は何か

東晃慈氏 ここら辺から結構オープンディスカッションなんですけどいろいろ話をしていこうと思うんですけど、ヨーロピアンさん今回の総括をするとしたら今回から得られた教訓は何だと思いますか。

ヨーロピアン氏 いかに金持ってそうな感じを出されたとしても、クリプト企業は信じるなというこの尊い言葉ですかね。ただ結局どっかではある程度トラストしないと運用がきついんですよ。hodlは別に関係ないんだけど。

運用するとなるとCEXじゃなかったとしてもコントラクトをトラストするか自分で見るにしても限界があるんで。結局どっか目をつぶらないといけないんで、教訓はあるようで、ないですね。

でかい取引市場は安全という方向にみんな考えを寄せてたはずなんですよ。いろんなgoxを見てきて。過去業界最大で、かつやられたっていうのって、マウントゴックス、2016年のBitFenix。

その後って正直そこまででかいとこってなかったんですよね。日本で言ったらコインチェックあったけど、あれはローカルな話なんで。

グローバルのとこででかくてその顧客の資産がヘアカットされたとか、出金が完全になくなって持ち逃げされたっていうケースって確かなかったですよね。

東晃慈氏 今回ハックではないからねちょっと違うんだよね。

ヨーロピアン氏 そうですね、今回ちょっと取り付け騒ぎなので違うんですけど。素朴に置いといただけで行かれたみたいなケースはあんまりなかったんで。ちょっと気が緩んでた部分あるかもしれないけど、ただいうても業界第二位ですからね。

それで置いておくのが悪いみたいな話になると、結構わりかしこれはしょうがないって感じですね。北朝鮮からミサイル飛んできたぐらいの事件なんで。リスク管理上も、うーん、という感じですね。

東晃慈氏 ちなみにコメントで何件か来ていて、「バイナンスはどうなんですか、コインベースはどうなんですか」みたいな話が来ていて。これはわからないからどの取引所も信頼しないみたいな感じですかね。

ヨーロピアン氏 そうするしかなくなりますよ本当に。100%ガードしようとすると。ただそれをやってると運用できないので、運用したい人は結局片目をつぶらなきゃいけないんですね。

東晃慈氏 要は何かちょっとやばいかもしれないっていうふうになった瞬間に資金を一時期でもいいから抜くとかそういう対応をするとかですかね。

ヨーロピアン氏 ギリギリいけた可能性はあるって感じですね。

東晃慈氏 今回だって出金しなかった人はFTXが潰れることはないでしょという、そんなやばいはずはないという認識でやらなかったってことなんで。やっぱそれを持たないってのは重要かもしれないですね。

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