「働きたくないので1日15時間チャートを研究してトレーダーになった」実業家兼トレーダー やがてゃ氏 1/4

高校生でFX取引を始め、FXや暗号資産のトレードで資産を形成したやがてゃ氏。最初のトレードで一瞬にして10万円を失った後、失敗を繰り返す中でトレード手法を学び、安定的に収益を上げられるようになったという。お金を稼ぐにはどうしたらいいのかを常に考えながら、トレーダーにたどりついたというやがてゃ氏にトレードを始めたきっかけやトレードに対する向き合い方などについて話を聞いた。

インタビュー・編集:内田 誠也
執筆:山本 裕司

やがてゃ氏 プロフィール

歴10年のトレーダー。チャートの形やファンダメンタルズを用いた分析を行い、通貨やゴールド、暗号資産を取引。IT企業の副代表やバーの経営なども行っている。

Twitterアカウント:https://twitter.com/Light_Yagami_a
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人生最初のトレードは2分で10万円を溶かす

――トレードを始めたのはいつ頃ですか。

高校3年のとき、友達とXMというFXの海外口座を開いたのが最初です。シンプルにFXで成功したら金持ちになれるんじゃないかと思ってはじめました。

資金はその友達と5万円ずつ出し合って合計10万円。でも、どの通貨を買ったらいいのか分からないし、レバレッジの意味もよく分かっていなかった。

たぶんアフリカあたりの国の通貨だったと思いますが、とりあえずマイナーな通貨を買って10万円が2分で失くなりました。それが最初のトレードです。

――最初はそれくらい雑なトレードだったのですね。

トレードのやり方も通貨のこともよくわかってないのに、資金分の目いっぱいのポジションを持ったのですから、当然といえば当然ですよね。

それで友達は取引をやめたのですが、僕はその後大学に入ってからもコツコツと継続していました。というより、トレードや副業に夢中になり過ぎて2年も留年してしまいました。

大学4年のときも就職活動をして内定ももらったのですが、結局は内定を断りトレードを続けて今に至っています。

トレード歴は18歳から始めて10年を超えるくらいです。

初心者ながらアベノミクスに乗って利益を増やす

――そのまま続けて、すぐに利益が出るようになったのですか。

アベノミクスが始まって円高が円安に転換しました。当時の黒田バズーカで一時期、一方的に円安が進みましたよね。ちょうどその流れに乗れて利益が出ました。

たまたま時期がよかったのだと思います。

当時はいろいろな通貨を触っていましたが、基本的にはドル円やポンドが中心でした。

――当時はどのような手法で取引していたのですか。

ピラミッティングです。

例えば、押し目で10ロット買ったとすると、次の押し目でも10ロット買い増していって、その次の押し目でも、というふうにポジションを積み上げていく手法です。

一方的にトレンドが強く出ているときに有効な手法で、価格が上がれば上がるほど利益が伸びていきます。

当時はそれでうまくいきましたが全くのビギナーズラックで再現性はありませんね。今だったら怖くてできません。

買うタイミングが遅れてもさらに値上がりするので黙っていても利益が出るような相場だからこそできたトレードです。

暗号資産のバブルでもそうした局面がありますよね。買えば上がるので初心者でも儲かるという。

アベノミクスの最初は、そんな時期が続いていました。トレンドが強い時期だったので、初心者でも勝てたというだけです。実際、何も知識もないままトレードをしていましたから。

1日15時間、チャートを研究してトレードに励む

――そのまま順調に勝ち続けたのでしょうか。

当然、相場が落ち着いたら負けまくりです。そこで3カ月から半年くらい、ちゃんと研究しながらトレードに取り組みました。

それでトレードの知識や手法も身に付けて、安定した利益を得られるようになりました。だいたい2014年頃、アベノミクスが始まって1年くらいの頃ですね。

僕は20歳前くらいでした。

――どのように研究をしたのですか。

研究というか、本を読んだり、ネットで調べたりしたわけではありません。性格的に本を読んで勉強するというより、とりあえずやってみて体で覚えるというタイプなので。

トレードをやって負けが続いているうちに感覚的に学習して修正して、自然と勝てるようになったという感じですね。

取引をノートに記録して振り返ってみるなどということもしませんね。

――数をこなすうちにチャートの読み方などが分かってきたということですか。

当時は主にスキャルピングで取引していました。

短時間で数多くの取り引きをしますから、だんだん、これは勝てそうな流れだとか、今は負けそうだ、などとパターンが分かってくるんです。

ここを突っ込んだら負けるとか、ここを突っ込んだときの勝率高くないよな、とか。

研究していた期間は数カ月でしたが、その間、1日15時間チャートを見続けました。それでチャートのパターンを見て、ある程度の判断ができるようになったということです。

そうなってからはほぼ毎月勝っています。

最後に月単位で負けたのは4、5年前ですかね。

やがてゃ氏のトレード環境。やがてゃ氏提供

スキャルピングから徐々に時間軸を伸ばしてスイングへ

――暗号資産の取引はいつ始めたのでしょうか。

2017年くらいまでずっと為替を取引していました。

2017年頃から暗号資産のボラティリティが高くなってきていて、それでいて先が読みやすい簡単な動きをしていたので暗号資産を触り始めました。

そこから21年ぐらいまで、ほとんど暗号資産を取引しています。

やがてゃ氏がトレードを始めた2017年から現在までのBTC/USDのチャート。大きなボラティリティが発生している。出典:tradingview.com

――最初の頃に比べて、取引手法はどう変わっていきましたか。

最初は元手が少なかったので、効率的に増やそうと思ってスキャルピングをやっていました。目に見えて増えるのを実感したかったというのも理由です。

でも、安定して資産を増やせるようになって、徐々にスイングに移行していきました。完全にスイングに移行したのは、2年前ぐらいからですね。

急にスイングに変えるのではなく、少しずつポジションを持つ時間を長くしていきました。

iPhoneの転売やパチンコでトレードの元手を稼ぐ

――投資の元手はどうしたのでしょうか。

iPhoneの転売とパチンコで得た利益をトレードの資金に充てていました。

iPhoneの転売はネットオークションなどで液晶が割れた端末を買って、画面を修理して販売してました。普通にやってもあまり儲からないのですが、たまたま中国でiPhoneを売っているという人が端末を買ってくれて。

当時は中国政府の規制もあって中国ではiPhoneが買えなかった。それで中国では中古のiPhoneが飛ぶように売れていたらしく、彼は日本で中古品を仕入れていました。

それでその中国人と直接取引で数百台も卸すようになった。数百台ものiPhoneをネットオークションで捌くのは大変なので助かりました。

1,000円、2,000円のジャンク品を仕入れて1,000円で買ってきた新品の液晶画面に交換して売るんですが、国内ではそれほど高く売れない。でも中国人相手だと、1台1.5万円になる。

利益は累計で2,000万円くらいです。

ぼろ儲けですね。

――どれくらいの期間やっていたのでしょうか。

期間はそれほど続きませんでした。

5Sに指紋認証がついたくらいで液晶の交換が技術的に難しくなった。4Sくらいまでなら給電ケーブルが1本だけで容易に交換できたんですが、指紋認証がつくとケーブルが2本になって、交換時にケーブルがちぎれやすくなってしまったんです。

それでやめました。

――パチンコでもお金を稼いでいたのですか。勝てるものなんですか。

勝てますね。パチンコにも勝ち方があるんですよ。ネットで調べても見つかると思います。僕はネットで調べたり、パチプロの友達のお兄さんに教えてもらったりしました。

ただ行って打てば勝てるという話ではなく、1カ月通してトータルでは負けないというイメージですね。

例えば、スロットだったら1,000回回したら絶対当たるみたいな場所があるんです。平均どれぐらい出るっていうのはメーカーが出している。

それで1枚回すのに60円かかるとして、そこから逆算して何ゲームから打てば平均したときにプラスになるかっていうラインが計算できる。

それで例えば1,000台、1万台やったときに、1台当たりの収支が大体平均に落ち着く。それでトータルで勝てる、そういうイメージですね。

――そのような勝ち方が存在する中でそのほか大勢が負けているのはなぜでしょうか。

パチンコで勝ちたいのではなく楽しみに行ってる人からしたら、単にパチンコを打ちたいじゃないですか。

例えば1,000ゲームで当たるところを、普通のパチンコを楽しんでる人は100くらいから打つ。それでお金なくなって帰るじゃないですか。僕らはその700から打つんですよね。

なので絶対ではないけど、一定数やれば確率論的に勝てる。

パチンコでいつも負けてしまうという人は、当たるまで我慢ができない人なんですね。

時間の制約もあるだろうし、つぎこめるお金も限られているでしょうから、お金にも時間にも余裕がある人でなければ勝てないという側面もあります。

勉強する時間も必要ですから気晴らしや趣味でやっているという人は稼げません。真剣に取り組まないと勝てないのはパチンコも同じことですね。

トレードに励むモチベーションは働きたくなかったから

――お金儲けに対する執着が特に強いと感じたのですが、なぜでしょうか。

働きたくないんですよね。働きたくないので、働かなくてもいいくらいお金が欲しかった。それでお金を稼ぎたいというモチベーションが強かった。

家族の仕事が大変そうだったからとかそういうこともないですね。

単にそういう性格なんだと思います。

――トレード以外にはどのような仕事をしていますか。

今はバーを経営しているのと、IT企業の副代表をしています。バーは週に1回顔を出す程度で、収益もビジネスといえるほど出ていませんね。

会社でもそんなに働いているわけではありませんから、仕事をしているというレベルではありません。

でも、トレード以外で何か面白いことができたらと漠然とは考えています。しかし、なかなか、これというものが見つかりません。これはいけそうだなと思ったらすぐに手を出す性格なんですが。

今はそういうものに巡り合いたいと模索中ですね。

とにかくやってみて感覚を身に付けるという方法で、FXのトレード手法を身に付けたやがてゃ氏。次回はトレード手法やトレードの考え方について詳しくお聞きします。

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