投資や資産運用に興味はあるけど、
・損しそう
・チャートや経済ニュースの知識なんてない
・ギャンブルみたいで怖い
こんな不安があって1歩踏み出せないのではありませんか?
私も実際に自分で始める前は、資産運用に対する壁が高かったです。
しかし、いざ始めてみると資産運用スタートの壁は、はるかに低いことがわかりました。
といっても、状況的に投資・資産運用をしない方がいい場合もあります。
この記事を読むと
・なぜ投資・資産運用をした方がよいのか理解が深まります
・投資・資産運用をしない方がいい人はどんな人なのかがわかります
結論からいうと今の時代、貯金のみの保有はリスクが高い可能性があります。あなたの将来は誰も守ってくれません。余剰資金があるなら、少額からの分散投資で資産運用を検討しましょう。
そもそも資産運用とは?しないほうがいい?
「資産運用は損しそうだからしない方がいい」という、なんとなくのイメージで投資をしないのは逆に損をする可能性もあります。「資産運用」「投資」「投機」3つの言葉の意味はご存じですか?
この3つの言葉を正しく理解していないと、資産運用のイメージに誤解が生まれる場合もあります。
まず「資産運用」とは、金融商品を利用して、手持ちの資産を効率的に増やしていくことです。
金融商品とは、円預金・外貨預金・株式・債権・投資信託・保険など。
資産運用は、時間や利回りを味方につけて、お金に働いてもらうイメージです。
また、投資と投機も混合しやすい言葉ですよね。
「投資」とは、将来的な利益を求めて出資することを言います。
例〉株式、債券、不動産など
「投機」とは、市場の短期的な値動きの差益をねらって行う取引。
例〉デイトレード、FX、仮想通貨など
投機のイメージがギャンブルと重なり「なんだか損しそう、コワイ」という印象になり、資産運用はしない方がいいと思っていた方もいるのではないでしょうか。
資産運用をした方がいい3つの理由
「お金は貯金しなさい。」
親に、このセリフを言われて育った方も多いのでは?
預金しておけば間違いないというのは、金利が高かった遠い昔のお話です。
資産運用をした人としない人では、未来の資産形成の結果が変わります。
資産運用をした方がいい3つの理由①インフレによるお金の価値の下落
インフレとは物の値段が上がり、お金の価値が下がることです。
買い物の際「また高くなった」「え?これしか入ってないの?」なんて思う回数が年々増えましたよね。まさにインフレの影響です。
例えば、90年代は自販機で350mlのジュースが100円で買えました。
2022年の現在350mlのジュースは130円になりました。
同じものを買うのに、より多くのお金が必要になった=お金の価値が下がった、ということになります。
インフレ率の計算の元になる消費者物価指数も上昇しています。
引用:総務省統計局 2020年基準消費者物価指数 2022年7月分
また世界情勢も不安定の中、原油高騰・円安による輸入品、コストの上昇など、インフレは収まる気配を見せません。
預貯金だけでは、インフレリスクに耐えられず、何もしていないのに資産価値が目減りしてしまう懸念があります。
例えば、アメリカでは歴史的なインフレによる対策で利上げが続いていますね。
資産運用をした方がいい3つの理由➁将来へのお金の備え
結婚、出産、子育て、介護、車購入、家購入、老後資金など、生きていくには莫大なお金がかかります。
人生の三大費用といれわれるのはこの3つ。
・マイホーム購入 約4,400万円(2021年土地建物予算相場全国平均額)
・教育資金 約1,000万円(子供ひとりの目安、なおすべて私立の場合は約2,000万円)
・老後資金 約2,000万円(2019年金融庁の金融審査会議「市場ワーキング・グループ」が公表した報告書より)
これらの資金を、金利がほぼゼロ、むしろ価値が下がるかもしれない預貯金で全てを用意するのは大変です。一生働いても足りるかどうかわかりません。
現金のみでの資産形成は、時間と労力がかかります。
しかし、時間と金利を味方につけて資産運用をした場合、現金のみの積立より効率よく資産形成できます。
(例)
老後資金2000万円を30年で用意する場合、年利の違いによる積立額
・年利0%現金で貯める→毎月積立額 約55,555円
・年利0.3%で運用→毎月積立額 約53,018円
・年利3.0%で運用→毎月積立額 約34,012円
運用年利の違いで、積立額を減らすことができます。
資産運用をした方がいい3つの理由③見込んでいた収入減少のリスク
収入減少のリスクは2つあります。
1つ目の収入減少のリスクは給料です。
お勤めの会社の給与の昇給ペースはどれくらいですか?
日本の平均給与推移をみると1992年が歴代のピークで、それ以降は減少傾向にあることがわかります。2018年と1992年のピーク時と比較すると約40万円も平均給与が減少しています。
参照:令和1年度版厚生労働白書|平均給与(実施)の推移(1年を通じて勤務した給与所得者)|厚生労働省
給料をもらえる環境にいるうちはまだよいのかもしれません。
2019年には、トヨタ自動車の豊田章男社長は「終身雇用の維持は難しい」と公言しています。今の勤め先への安定志向は危険です。
また、給与は上がらないのに、ここ数年で社会保険料の値上げ・増税がつづいています。
つまり、給料は変わらない・もしくは減る可能性があるにも関わらず、天引きされる金額が増え、実質手取り収入が減る可能性が大きいということです。
2つ目の収入減少のリスクは、社会保険です。
日本の超高齢化・出生率の低下を考慮すると今後も社会保険料の値上げや、年金受給額の減少は避けられないでしょう。
社会保険料は値上げが止まらないのに、もらえる年金は減るという理不尽な現実にゾッとします。
投資・資産運用をしない方がいい人の特徴3選
投資や資産運用が必要な理由は、お金はたくさん必要なのに、入ってくるお金の減少・出ていくお金の増加のため、現金だけでは資産形成の効率が悪いからだということがわかりました。
資産運用が将来のためになるといっても、状況によっては、資産運用をしない方がいい人もいるので、ご紹介します。
投資・資産運用をしない方がいい人①余分な貯金がない
資産運用は余剰資金で行うのが基本です。
なぜなら、資産運用には下落のリスクが必ずあるからです。
全額投資に回してしまうと、お金が必要な時に、価格が下落している場合の売却で損をしてしまいます。ですから、急なお金が必要になった時のために、一定の現預貯金が必要です。
家計費や、近いうちに使用目的のあるお金を資産運用に回すのは絶対にいけません。
生活が破綻しては本末転倒です。
貯蓄がない人は、まずは生活防衛費と3年以内に使う予定のあるお金を現金で貯めましょう。
生活防衛費とは、万が一の予想しないトラブル(病気、けが、倒産、災害など)で収入がなくなってしまった時に必要なお金です。
生活防衛費と3年以内に使う予定のあるお金が貯まってから、投資や資産運用をするのがオススメです。
投資・資産運用をしない方がいい人➁高金利の借金返済中
住宅ローンや、奨学金など低金利の借入れ以外の、消費者金融などからの高金利の借入れをしている場合は、資産運用より返済を優先しましょう。
消費者金融の金利相場は、年利約18%です。
資産運用で年利18%以上の利益を出すのは簡単ではありません。
そのため、返済で金利負担を減らす方が合理的といえます。
高金利の借入れがある場合は、借入返済後の資産運用を検討しましょう。
投資・資産運用をしない方がいい人③短期で儲けたい
投資や資産運用はギャンブルではありません。
投資・資産運用とは、中長期的な目線で増やすためのお金です。
目先の利益に目がくらむと正常な判断ができず、損してしまう可能性もあります。
短期で儲けたいと思う方の資産運用は危険をともう可能性があるでしょう。
高リターンの商品は、高リスクです。
また、低リターンの商品は、低リスクです。
儲け話に簡単に乗らない為にも、運用目的・運用額をあらかじめ決めておくことをおすすめします。
初心者が投資・資産運用で失敗しないため知っておきたいこと
資産運用と言っても具体的に何からはじめていいのか迷うのではありませんか?
日本人だと日本の株が買いたくなるかもしれませんが、いきなり初心者に個別株はむずかしいですよね。
初心者の方が、資産運用を始める時に最初に知っておきたいポイントをまとめました。
①少額からはじめる
現在は、少額から金融商品を購入できるネット証券が多数あります。
いきなり多額のお金を投資に回さず、まずはおこづかいの範囲の金額ではじめましょう。
少額からはじめることで、リスクや価格変動する感覚をつかんで投資や資産運用に慣れることができます。
ちなみに、最近人気のS&P500という投資信託は、コロナショックでピーク時から約20%価格が下落しました。元の水準に戻るまでに約7か月かかりました。全財産を投資につぎ込んで、20%下落した日には、気が気ではないでしょう。
(20%下落時の評価額例)
・50万円保有→40万円(マイナス10万)
・5千円保有→4千円(マイナス千円)
このように投資金額によって下落時の金額のインパクトが変わってきます。
下落時に心の余裕を保てる範囲の投資がおすすめです。
株価変動リスクに耐えられる金額はいくらなのか検討してみてください。
➁分散投資
株価変動リスクが怖いと思いましたか?
実は、みんなが大好きな預貯金にも、銀行の倒産や、インフレにより現金価値の減少といったリスクがあります。
資産を持つということは、資産の種類によって、様々なリスクがあるのです。
リスクといっても「危険」や「損失」のことではなく「可能性」を意味している点に注目してください。
【それぞれのリスク】
・通貨…為替変動リスク
・株式…株価変動リスク
・株式、国債、債券…信用リスク
・債権…金利変動リスク など
リスクがあるからこそ、分散投資が重要なのです。
例えば、2022年の記録的なドル高円安で、日本円しか持っていないことに焦りを感じた方も多いのでは?ドルを持っておくことも分散投資になります。
投資の世界では「卵は1つのカゴに盛るな」という有名な言葉があります。
1つのカゴに盛っていると、その1つに万が一のことがあった時、損失が大きくなりますよね?もしも2つのカゴに分けて卵を盛っていたら、1つにトラブルがあっても、もう1つのカゴには影響がないというわけです。1つのカゴに卵を盛る資産運用はしない方が安全です。
運用リスクを分散させるために、地域分散・商品分散・時間分散にて資産運用する方法があります。
初心者が簡単にできる分散投資として代表的なのが積立NISAです。
つみたてNISAとは、2018年1月からはじまった、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。毎年40万円が上限となっていて、購入の際は株数ではなく、金額指定で買い付けできるので初心者でも簡単です。
他人の意見に振り回されない
知人が儲かったから、SNSで流行っているからなど、根拠が他人の資産運用はオススメできません。なぜなら結果的に損をした場合、誰も補償をしてくれないからです。
他人の情報がきっかけになるのはいいですが、購入する場合は自分で調べて納得してからにしましょう。投資・資産運用は自己責任です。
投資・資産運用をしない方がいい人まとめ
貯金がない、高金利の借金がある、短期で儲けたいに当てはまる人は、まず家計状況の正常化と正しい資産運用の勉強からスタートするのがオススメです。
しかし、先行き不透明な日本で生きていくために、今後も投資や資産運用の需要はますます高まるでしょう。
余剰資金を元に、少額からの資産運用デビューで将来の自分をサポートしてあげましょう。
※なお本記事は、情報提供を目的としております。特定サービスの利用を勧誘するものではありません。投資・資産運用に関する決定は、ご自身の判断・責任で行われますようお願いします。