「FTXとリーマンブラザーズは似ている」「2018年前後に開発されたプロジェクトが21年のDeFiサマーで花開いた」など #やさしいDeFi

前提

この記事は、やさしいDeFiの動画を書き起こし・要約した記事です。掲載はやさしいDeFi様に許可をいただいております。書き起こしについて快くご許可をいただきました運営様にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。

やさしいDeFiとは

やさしいDeFiとは、DeFiが提供している金融機会およびサービスについての教育を目的とした、日本コミュニティ向けのミートアップです。やさしいDeFiは、Kyber Network日本責任者の堀次 泰介氏、およびMaker Foundationのキャサリン・チュウ氏によって創設されています。
参照:やさしいDeFi一周年

出演者

参照動画

今後DEXを利用する人が増えるが、増えれば増えるほど今のCEXは新たなビジネスモデルを見つけなければいけなくなる

Kathleen Chu氏 信玄さんもhoryさんもおっしゃった通り、今回の感想はDeFiがすごくより優れた技術であることを証明したということ。

DeFiのメリットについてこの前も話しましたが、パーミッションレスの透明性とか。

DeFiはやっぱりより良い技術だと思いました。すごくよく証明しましたね。

台湾のFacebook見ると、クリプトの初心者は必ずCEXにいっちゃって、DeFiのことはあまり知らないから、DeFiはもっと教育とかコミュニティとか勉強会が大事かなと思ったのが2点目の感想です。

あとリスク管理がすごく重要だなと思いました。

DUCKの方法を自分で考えました。ブラックスワン出てくるとDUCKする。

・Diversity:資産の分散

・Utilize DeFi:DeFiのプロトコルも気をつけて選択する

・Cold wallet:コールドウォレットを使う

・Keep funds away from exchange:資金を少ししか置かない

このDUCKを覚えておいてほしいです。

最後、長期的に見ると、CEXはfiatの変換とKYCという非常に重要な役割を担っていますが、単一障害点を持っているので、そのリスクを回避するためにこれからDEXを利用する人が増えると思います。

そしてDEXを利用する人が増えれば増えるほど、今のCEXは新たなビジネスモデルを見つけなければいけない、変化しなければならなくなると思います。

DEXと組んでできることもいっぱいあると思います。

FTX事件でBinanceが救えなかった件は、リーマンブラザーズを韓国産業銀行が救えなかった件と似ている

taake氏 今回のFTX騒動は1週間とかで起きたじゃないですか。

あの空気感は過去に経験してるやつで、懐かしいなとか、前の金融危機のときってどうだったっけとか思いながら見ていたわけですよ。

ブラックスワンを皆さんおわかりの通り、起こるはずがないことが起こってしまったときに、過剰に反応してしまう。

これって実はちょくちょく起こっていて。

1990年代観てもポンド危機、アジア通貨危機、ロシア危機、LTCM。たくさん起こっているわけです。

最近だとサブプライム問題、リーマンショックあたりが一番近い。

このとき僕は金融機関の中にいて、とてもワクワクと言うとよくないんですけど、次なにが起こるんだろうみたいな感じだった。

このときの心理ってどうだったんだっけっていうのがこのスライドです。次どこが倒産するんだと疑心暗鬼モードになるんですね。そうするともう値段は下にしか行かないんです。

2007年の頃にサブプライム問題があってそこからずっと下がったんですけど、1回底打ちしたんですよ。

それがどこかっていうと、この中のチャートで言う2008年の3月に、ベアスターンズ証券をJPモルガンが買収したところで価格が戻ったんですね。

JPモルガンが入ったんでまあ大丈夫でしょうみたいな感じになったわけです。

JPモルガン入ったんだけども、そこで結局終わらずに、サブプライム問題がどんどん延焼していってインディマックが破綻して、リーマンブラザーズも救えなくなりました、やべえってなって、そこでスコンと蓋が空いたんですね。

今回のFTX事件で、それこそBinanceが助けるわって言って、やっぱやめたみたいな話があったと思うんですけど。

リーマンショックのときも、この頃実はリーマンに対して同じことが全くやられてたっていう。

9月10日にリーマンリーマンブラザーズが危ないってなったときに、韓国産業銀行が助けるよって話があったんですけど頓挫して。

FRBとかいろんなところが集まってああだこうだ交渉してるうちに、9月15日にリーマンショック破綻みたいなところで、スコンってなったわけですね。

出典:サブプライム住宅ローン危機の年表 – Wikipedia

同日に、同じように危ないと言われていたメリルリンチはバンク・オブ・アメリカに吸収された。

翌日の16日に今度はAIGをアメリカ政府が救済するみたいな。

要はでかいケツ持ちとして、アメリカ政府が入ってここで落ち着くかなみたいな感じでここら辺で一応怯むみたいな形にはなったと言いつつも、結局10月にスコーンと抜けてるんです。

FTX騒動はだれがケツ持ちになるのか

ここで何が起こってるかっていうと、サブプライムローンだったりとか、ここら辺のとこって要はすべて証券化するみたいなところで、証券化しすぎて、整理ができなくなっちゃって、てのがそもそもあって、このままいくと血液止まっちゃうみたいな。これシステミックリスクの問題だったと。

で今回のFTXの話ていうのはどちらかっていうと、コンプライアンスやガバナンスのところが問題で、別の問題だと思うんです。

とはいえ、血液がいま止まっちゃってるというところで、この疑心暗鬼モードというのはいやが応でもついてくるだろうねっていうところはある。

その一方で、今回、Binanceがケツ持ちになろうと思ってやっぱやめたって言っちゃったみたいなことがあったと思うんです。

なので今回のFTX騒動の最後のケツ持ちはだれなんだろうていうところが出るまでは、答え出ないだろうなって思ってます。

ただケツ持ち出たときには、諸々の規制強化のおまけが絶対ついてくるので、そういうもんだよねとか思いながら、私は粛々と過ごしていました。

ケツ持つ対象があまりにもおいたしすぎた人だと助けられないよねというのもある

堀次 泰介氏(hory.eth) ケツを持つといっても、今回はサイズが大きすぎて持つケツもないぐらいになってませんか。

taake氏 どうなんでしょうね。暗号資産という大きい市場なんだけど、新興のやつらがわいわいやってた、あいつら羨ましいなと思ってた人は入るタイミングとしてはいいタイミングという見方もある。

でもケツ持つ対象があまりにもおいたしすぎた人だと助けられないよねというのもあり、今回FTXに新しいCEOとして入ったのが、エンロン事件を整理した弁護士のレイ氏だった。

なのでまだしばらくこのバタバタは続くんだろうなと思いいます。

堀次 泰介氏(hory.eth) そこが整理されたら、底てことでいいすか。

taake氏 どっちにしても長いんじゃないですか。すごい時間がかかると思います。

堀次 泰介氏(hory.eth) 金利がどうっていう、クリプト以前の問題もありますからね。

taake氏 逆に言うと金利が下がるってのがポイントだと思っていて。リーマンショックが起こったときは一気にアメリカも金利下げたので。

金利動向は一つのヒントだと思っていて。

インフレが本当にやばいってなったら全部止まるので。利上げが止まって逆に一気に利下げのほうに走り出すといいな思ってはいるんですけどね。

2018年前後の冬の時代に仕込まれたプロジェクトが2021年のDeFiサマーで花開いた

このスライドは2017年のピークの頃からズコンと下がったとき。

このときにMakerがDAIを発行してみたいなDeFiの胎動があった。12月にDAIがローンチだったはず。

バブルが崩壊してこれから苦しい時期が来るよねというのは過去に経験はしているので皆さん、強い意志を持って、これから先、頑張っていきましょう。

逆に言うと開けない冬はないっていうのもあるので。

堀次 泰介氏(hory.eth) 技術に真摯にやっていきましょうみたいなときですね。

taake氏 本当にそうで、今ここで頑張ってる技術が2年後とかに花開いたりする。Compoundもそうだし。

堀次 泰介氏(hory.eth) 2021年のDeFiサマーは、結局2017年のバブル崩壊が悲惨になったときに始まったプロジェクトですもんね。

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