「考える力があり、学習の目的が明確な人はトレーダーとして伸びる可能性が高い」専業トレーダー よーぶん氏 3/4

2019年から暗号資産のトレードを始め、SNSで出てくる単語を追求し独自のトレード手法を編み出したよーぶん氏。現在は自分のトレード手法を有料で教えるスクールを開いている。よーぶん氏にスクールへの想いや、トレードが上達する人の傾向などについて聞いた。

インタビュー・編集:内田 誠也
執筆:山本 裕司

よーぶん氏 プロフィール

休学中の大学4年生。エジプト在住。高校生の頃にトレードをはじめ、現在は専業トレーダーとして活躍。トレーダー向けのスクール、訓練所を運営し、自らのトレードの再現性を追求。エジプトの投資用・住居用の不動産を2件所有。
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トレードの言語化と再現性の検証のためにスクールや訓練所を開設

――トレードに関するスクールを開いているとのことですが、目的や理由は何でしょうか。

自分で考えたトレードを言語化して、再現性があるかを検証するのが一番の目的です。

自分が教えたことで、他人が勝てるようになれば、その手法には一定の再現性があるということですよね。そうやって、自分の理論の強さを証明したいと考えています。

もちろん、人に何かを教えるのは昔からすごい好きですし、トレードは頑張り次第で勝てるようになる、という考えを広めたいとの思いもありました。

――スクールと訓練所の2つがあるとのことですが、違いはなんでしょうか。

1年半ぐらい前からやっているのがスクールで、2カ月半の短期間でやったのが訓練所です。

スクールでは毎週土曜日に「相場振り返りライブ」をやって、1週間の相場を振り返るとともに、翌週の相場に向けて何を考えていかないといけないのか、私が話します。それぞれ具体的なデータ面に触れて解説します。

訓練所の方はデータをほとんど見たことがない人、トレードの経験はあるけれどローソク足くらいしか見たことがないという人が対象で、約2カ月半、データの意味や見方について学んでもらいました。

訓練所はトレードの基礎と言うか、私のスクールでの話の内容が理解できたり、私と対等な目線で話せるレベルを目指しました。

正直よーぶんスクールはレベルが高く、途中入会しても確実に理解できないため、新規募集は一切していません。

――費用はどれくらいかかるのですか。

スクールは6,980円と1万9,800円、4万9,800円の3コースがあります。金額が高いコースになるほど、ライブの視聴以外に個別の相談などが受けられます。

最も高いコースだとオフ会なんかもたまにあります。

トレードで勝つための一番の資質は考える力

――具体的にスクールの準備を始めたのはいつ頃からですか。

スクールを始める直接のきっかけは、21年2月に自分の考えをnoteにまとめて公表したことです。内容はビットコインのデータとの向き合い方です。

一部が有料で、ほとんど無料で公開してたんですが、かなり好評でした。「いいね」が2,000を超えて、DMでも何百件もの質問が寄せられたんです。それでこれは有料でやったほうがいいなと思いました。

最初は「自分のトレードの言語化」とか「トレードの再現性」といったところまでは深く考えていませんでした。純粋に、山のような質問がきても答え切れないし、お金をいただく形にすれば、winーwinだなと考えたのが、スクールを思いついたきっかけです。

それで準備を始めて、21年5月くらいから始めました。

――スクールを始めてからトレードの言語化や再現性を意識するようになって、訓練所につながっていったということですか。

そうですね。それと、訓練所を始めた理由にはもう一つあって、私は教育に興味があるんです。

将来、どこかのタイミングで日本に帰って教育に関する事業をやりたいと思っています。社会人や大学生向けとかではなく、幼稚園児から小学生ぐらいまでを対象にした幼少期教育ですね。

話は変わりますが、トレードで勝つための一番の資質は僕は考える力だと思っているんです。粘り強く、論理的に考えることが必要で、そのためには適切な情報収集もしなければならない。

それは、試験のために愚直に勉強するとか、真面目に授業を受けるとかいったものとは違う能力ですよね。学校の生徒で例えるなら、一夜漬けでテストで良い点を取るタイプです。

授業の内容を全て丸暗記するのではなく、授業内容の中からベースとなる情報をつかんで、後はどんな問題が出そうか、担当の先生ならどんな問題を出しそうか、などを予想して要領よく一夜漬けで結果を出す。

そういう能力がトレードに活かされると思うんです。

もっと言うと、社会で何かしら活躍するためにも、そうした考える能力が大事で、それを養うのが幼少期教育だと思っていて、なので幼少期にフォーカスした教育事業をやってみたいです。

――それは自分の体験に基づく考えですか。

そうですね、私の両親はとても教育熱心でその体験の影響が大きいです。

物心ついたころから塾に行っていて、いわゆる英才教育を受けていました。中学受験をして、そこからは大学までエスカレーターで進学しました。

そういった経験もあり、適切な教育を受ければ、誰でも上位10%に入れるのではないかという仮説を立てて、今、スクールで実践しているというところでしょうか。

楽しみながらトレードと向き合ってほしい

――実際にトレードの教育をやってみて、どうでしたか。

スクールの参加者では、勝てるようになった人がかなりいます。

最初は300人くらい参加して、今残っているのが70人ぐらいですね。初回以来、追加募集は一度も行っていないので、ほとんどが最初から参加している人たちです。

トレードの取り組み方もさまざまで、なんとなく相場のことを知りたいという感じでライブを見てくださる方もいますし、積極的にトレードに取り組んでる方もいます。

私はこういったスクールをやっていて自分自身アクティブにトレードしていますが、趣味程度にトレードをしていても別に構わないと思っています。むしろ、趣味の延長線上であるべきだと思っています。

少なくとも、自分が教える人は楽しくやってほしい。トレードでお金を稼いで仕事なんかやめてやる、ではなく、楽しんでいるうちに結果的に稼いでいた、みたいな感じがいいですね。

――それは意外なのですが、なぜそのように考えているのでしょうか。

最近は、プロゲーマーになりたいという子供が増えているそうですけど、実際には、仕事になるとゲームが嫌いになったという人もいますよね。むしろ、ゲームを楽しんでいたら、いつの間にかプロゲーマーになっていた、という人のほうが活躍していたりする。

それと同じで、もちろん初めから専業トレーダーを目指してもらうのもいいんですが、生徒のみなさんには勝ち負けだけにとらわれないで、トレードを楽しみながら一生向き合い続けてほしいと思っています。

むしろそのほうがパフォーマンスは上がるのではないかと。

重要なのはトレードへの向き合い方

――訓練所はやってみていかがでしたか。

訓練所は水曜と金曜に講義を受けて、土日で復習して、月曜の質問会で質問してもらうという形でした。20人で始めて、最後までアクティブに参加してくれたのが10人強くらいでした。

その中の5人前後はかなり高いレベルに達していて、中には私とほぼ同じようなポジションを取るようになった人もいます。

スタート時を考えると、見違えるような成長ぶりです。

――訓練所も希望者全員を受け入れたのですか。

こちらは80人ほど希望者がいて、その中から20人を選抜しました。個人個人のレベルに合わせたカリキュラムを組もうと思っていたので、最初から20人までと決めていました。

――どのように選考したのでしょうか。

各々に自己紹介や志望動機の提出、その他質問回答などをお願いしました。その答えをもとに判断したのですが、重視したのはトレードへの向き合い方ですね。

たとえば、「私のようなサロンでトレードについて短期集中で教えてもらえるとすれば、誰に教えてもらいたいか3人挙げてください」と質問しました。

そこで、それらしいことを言ってフォロワーを獲得しているようなエアトレーダーや、データに基づかない情報を発信しているような人を挙げている方は落とさせていただきました。その時点で、私の訓練所とは相性が悪いと判断しての結果です。

それと熱意ですよね。何を勉強したいのか、目的がはっきりとしている人。漠然と勝ち組トレーダーから何かを教わりたいというのは全然だめで、データの見方を覚えたいとか、目的が明確な人を選びました。

訓練所の目的はどんな人でも勝たせてあげようではなく、適切な取り組みで勝てる人を育てることでしたから、そもそも勉強する心構えができていない人は最初からお断りするつもりでした。先生におんぶに抱っこでは、だめなんですよ。

自分の頭で考えられる人は上達も早い

――他人にトレードを教えてみて、気づいたことはありますか。

初心者でもしっかり取り組めば、トレードで勝てるようになるということですね。少なくとも、今のビットコインなら勝てる。

巨額の利益を得るという話であれば別ですが、勝ったり負けたりしても勝率50%を超えればプラスになります。その勝率を60%、70%と上げていくことは取り組み次第でできるということです。

あとは成功体験の大切さですね。やはり1回勝つまでは寄り添ってあげることが大切で、1回勝てば自信もついて、その後は自分で考えてできるようになる。成功体験を踏むことの大切さを改めて感じました。

――上達する人に共通点はあるのですか。

スクールに限らず、この人は勝てるようになるだろうな、と思う人はいます。話しているだけでトレードに対する向き合い方や熱意が伝わってくる。そういう人は勝てるようになる気がします。

そんな人は20人に1人くらいの割合だと思うんですが、特徴としては粘り強く考えるところです。

質問するにしても、「これは何ですか」という聞き方ではなくて、「私はこう考えますが、よーぶんさんはどう考えますか」といった質問ができる。

自分でしっかり考えたうえで、自分の意見も言えるという人は勝てるようになります。

あと先ほど話した通り僕は少しでもトレードに集中するため髪の毛を坊主にしているのですが(インタビュー2記事目を参照)、そのエピソードを訓練所の生徒にしたら翌日坊主にした報告をしてきた方が数名いました。

別に坊主にすればトレードで勝てるようになるわけでは当然ないですが、それくらい本気でコミットできるような人なら勝てるようになるのかもしれないですね。

――そうした人は、職業とかバックボーンにも共通点はあるのですか。

仕事でも、決められたことを淡々とこなす人、単調な仕事を毎日繰り返すことが苦にならない人がいると思うのですが、そういうのを嫌って自分で考えて、自分の道を切り開くような人のほうがトレードに向いているような気がします。

サラリーマンでも、最後は組織を飛び出してしまったり、会社の仕組みを変えてしまって成果を出したりする人がいますよね。

自営業の人や起業家には多いタイプだと思うんですが、そういう人はトレードでも適性があるような気がします。

しっかりと目的を持って自分の頭で考えなければトレードで勝てるようにはならないというよーぶん氏。次回は、トレードで大きな損失をしないための考え方やトレードを始めたい人へのメッセージなどをお聞きします。

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