「勝率が高い取引だけをやり、継続的に情報収集するだけでマーケット参加者の上位10%になれる」 HashHub Research 平野氏・城戸氏 2/4

「パブリックブロックチェーンの恩恵をより多くの人に」をパーパス(存在意義)に掲げ、暗号資産関連の事業を展開するHashhub。多くの人に暗号資産をはじめとするパブリックブロックチェーンの恩恵を享受してもらうのが事業の目的だ。

暗号資産の可能性を多くの人に知ってほしいと事業に取り組むHashHub代表の平野淳也氏とHashHub Research マネージャーの城戸大輔氏に、自身の暗号資産のかかわりと魅力について聞いた。

平野淳也氏 プロフィール

起業家・経営者。株式会社HashHub 代表取締役CEO。 学生時代に衣料品・物販事業を創業して譲渡。2013年頃から暗号資産領域へ活動を広げる。個人での投資活動や国内外企業へのコンサルティングを行う。2017年には合同会社d10n Labを創業して暗号資産領域のレポートサービスとしてユーザー数が国内有数の規模に成長する。 2018年にHashHubに創業メンバーとして参画して2019年にCEOに就任。 Twitterアカウント:https://twitter.com/junbhirano

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城戸大輔(HN:Da-)氏 プロフィール

有料暗号資産メディアへの2年半リサーチをはじめ、数々のメディアへリサーチを寄稿。預入額Top10に入るDeFiプロジェクトの日本コミュニティマネージャーとしてグラントを獲得。2021年から国内最大手の有料メディアの1つであるHashHubリサーチで責任者を勤める。 Twitterアカウント:https://twitter.com/otukarehitoiki1

インタビュー・編集:内田 誠也
執筆:山本 裕司

暗号資産の成長性や損した悔しさでリサーチに没頭

――ビットコインをはじめとするクリプトを事業として扱っているわけですが、ご自身で暗号資産をトレードするようになったのは、いつ頃からですか。

平野 最初にビットコインを知ったのは2012年の暮れくらい、実際に自分で使ってみたのは2013年でした。

ヨーロッパのキプロスという小国が金融危機に陥った「キプロスショック」がきっかけです。このとき、自国の通貨を誰も信用しなくなって、ビットコインが「避難通貨」として注目を浴び、高騰しました。

参考:キプロス・ショック – Wikipedia

当時は「フルタイムビットコイナー」と呼ばれる人たちがいて、一部では盛り上がっていたのですが、私はフルタイムビットコイナーにはなれてなかったというか、フルタイムへの移行は徐々にという感じでした。

ただ、私は当時、HashHub Researchの前身となる投資家やトレーダーのコミュニティみたいなものを運営していまして、そこでビットコインについてもテーマとして取り扱っていました。

そのうち、ビットコインを扱うことが増えて、しだいに取引するようにもなったという感じです。

城戸 私が暗号資産を知ったのは、平野さんよりだいぶ後で、2017年8月頃ですね。

兄弟から「ビットコイン面白いよ」「イーサリアム面白いよ」と教わって、とりあえず買ってみたというのが始まりです。よくあるパターンなんですけど、最初はよく分からずに販売所でビットコインを購入しました。

それで、しばらく忘れていたのですが、4カ月後の11月頃に見たら、価格が倍になってたんです。「何でこんな値動きをするんだ」とそこから、詳しく調べ始めたというのが最初です。

城戸氏が暗号資産の取引をはじめた2017年のBTC/USDのチャート。大きく価格が動いている。 出典:tradingview.com

それから暗号資産に興味を持ったのですが、特に興味を持ったのがイーサリアムでした。

「ワールドコンピューター」とも言われていましたが、分散型でプログラミングやアプリケーションが作れる。それが非常に面白いと思って、そのときにかなりの金額を突っ込みました。そこから2018年の暗号資産の相場全体の下落が始まって、その後はずっと含み損が続きました。

損は出たのですが、暗号資産自体に楽しさを感じたのと、損して悔しいという気持ちあったので、その後もずっと勉強を続けていました。それで、趣味でリサーチを書いて、いろんなところに寄稿するということを2017年末からやっていました。

勉強して、いろいろなことを知っていくと、知識が増えて、投資もうまくいくようになる。そこで、さらに深みにはまっていって、土日などの休みの日はずっとリサーチしているという状況でした。そして、リサーチの趣味が高じて、今はHashHubにいるという感じです。

――城戸さんがHashHubでリサーチを書くようになったのはいつ頃からですか。

城戸 寄稿を始めたのは、2021年2月頃からで、6月に入社しました。

以前から、HashHubの記事には関心を持っていたのですが、当時、HashHubでもリサーチャーを探していたんですね。平野さんにTwitterのDMで声をかけてもらったのが、寄稿するきっかけだったと思います。

継続的に学習し、勝率が高い取引をやるだけでマーケット参加者の上位10%に入れる

――投資やトレードをする際の基本的なスタンス、手法を教えてください。

平野 これは結構長い間変わってないのですが、基本スタンスとしては、3年とか5年ぐらいのスパンで、ある程度の仮説を立てるんです。その仮説のなかで、基本方針を決めて行動しています。

例えば、ビットコインは今後、有望な可能性が高いという仮説を立てたら、積み立てなどで中長期の投資を行っていく。

それに加えて、年に何回か、「今だったら高い期待値で儲かる」というタイミングがある、そうしたタイミングも見逃さずに必ず取っていく。

それだけで、マーケットの参加者の上位10%くらいにはなれると思っています。

なぜなら、クリプトのマーケットで、頑張って勉強して投資なり、運用なりをしている人って、世の中にそんなに多くない。勉強すれば十分に上位の勝ち組に入れるんです。

話は少し飛びますが、文化庁が「日本人は月に何冊本を読んでいるのか」という調査を行っていて、半数近くは1冊も読んでいないことがわかった。1、2冊という人も4割近い。5、6冊以上という人は10%もいない。

出典:平成30年度「国語に関する世論調査」の結果について(557.9KB) 報告書(3MB)

5、6冊なんて、一日1、2時間の読書の時間を作れば簡単に読めます。それくらいの努力だけで日本人の上位10%の知識を得られるわけです。

本はあくまで例でクリプトは本だけで勉強できませんが、要するに、何かを能動的に調べたり、本を読んで勉強したりしようという人は、それほど少ないんです。

なので一定自分なりのロジックがあって、勝率が高い得意な取引だけをやる。継続的に暗号資産に携わって情報収集している、それだけでマーケット参加者の上位10%には入れるのではと考えています。

城戸 私もトレードは1カ月か2カ月に1回程度ですね。

私の場合のルールは、ファンダメンタル的なイベントに合わせて、トレードするということです。

例えば200日移動平均線や恐怖指数などの指標を見て、自分がチャンスだと想定していた基準をクリアすれば、ファンダメンタルズ的なイベントで動くという感じです。

もう1つルールにしているのは、時価総額の低いものにはあまり触れないということです。

私のポートフォリオについて言うと、暗号資産は全体で3分の1ぐらい。あとは株のインデックスとか、保険とか、そうしたものを組み合わせています。

――暗号資産はいま何を保有されていますか。

城戸 今はUSDCですね。金利とかインフレの状況を見ていると、2022年に入って、もう暗号資産だけではそんなに上がらないだろうという見立てがあって、22年の年初からほぼずっとUSDCにしてますね。

年始はそんなに指標が良くなかったからUSDCにしておいて、自分で決めている指標をクリアして、マージのようなファンダメンタル的に面白いイベントがあったら、トレードしようというぐらいの気持ちでいます。

自分なりの戦い方、勝ち方を確立することが重要

――クリプトの取引でうまくいってる人とそうでない人の違いはどこにあると思いますか。

平野 自分の戦い方を定義できない人は、勝つのが難しいように思います。

勝ち方にはいろいろな種類があって、デイトレードで成功する人もいるし、botを使う人もいる。草コインを狙う人もいれば、ビットコインを長期保有する人もいるでしょう。

やり方は人それぞれで自分に合ったやり方で勝てればいいんです。だから勝ち方は無限のパターンがある。

2-3年やって自分なりの戦い方、勝ち方、勝ちパターンを確立できない人は、なかなかトータルで勝てない。そうした人は一度立ち止まって考え方を変える必要があると思います。

城戸 自分なりのルールを持って守るということは、まさにその通りですね。

私も偉そうにトレードの手法を語ってますけど、それは今まで山ほど損してきて、自分に向いていること、向いていないっていうのがわかってきて、向いていることしかしていないからなんですね。

ただ、今のクリプトを取り巻く環境はまだ未成熟で、Twitterで何かニュース知って、それから参入しても十分間に合うレベルです。株や為替では、そうはいかない。

それだけ、勝ちやすい市場であると思うので、自分なりのルールを作って守るというだけで十分通用すると思います。

ただ、人がやっていることを真似するというのは、結局、その人の考えを完全には理解できずにトレードしている。タイミングよく入れたとしても、どこで手じまいしていいのか、わからなくなってしまいます。

それでは勝てないので、やはり、自分の経験に基づいて自分なりのルールを作り、人の言うことを鵜呑みにせずに自分で考えるというのが基本だと思います。

大きなリターンのためには情報収集の手間を惜しんではいけない

平野 経験に基づいてルールを決めるという教訓は、私にもありますね。

2014年くらいだったと思いますが、高いレバレッジをかけてデイトレードをしたことがあって、大きな損失を出してしまった。それ以来、ハイレバレッジでのデイトレードはやっていません。

投資は18歳くらいから始めて、大学生の22歳くらいまではいろいろなトレードをして失敗も多かったですね。FXはすごく苦手でしたし、株でも仕手株を追いかけてしまって、やられたこともあります。

城戸 クリプトの世界では、どんどん新しいものが出てきます。

そうした状況の中で、面倒くさがらずに、他人があまり注目もしていない分野を探して、先に動いておく、ということが大事だと思います。

例えば、Coinlistを初期のころから知っていた人はSolanaとかFlowとか、Coinlistで売ってるものを買っていたら、簡単に儲かったわけです。でも、「Coinlistのトークンセールが儲かるらしい」という話が広まった後は、最初ほどの旨みはなくなってしまっている。

それ以外でもTheGraphというプロジェクトがあるのですが、これも初期の頃にキュレーターとして一定の活動に参加すれば、結構な資産がもらえました。

でも、誰も知らない頃に、そうしたものを見つけて投資するというのは非常に難しい。それだけに価値がある。

ただ、そうした手間暇かけて、ようやく見つけても、本当に将来性があるのかどうかまではわからない。それを見極めるには、信頼できる情報を入手して判断する力も必要です。

面倒な作業ですが、それをしないと、みすみすチャンスを逃すことになる。情報収集の手間を惜しんではいけないと思います。

▼HashHub Researchでは「Coinlist銘柄」特集なども取り扱っている

「Coinlist銘柄」特集

次回は平野氏と城戸氏の、現在のマーケットの見方や将来展望について聞きます。

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