情報弱者は食われる 不動産投資をするなら「大家の会」に所属せよ 3/3

プロの不動産投資家になって1年のtakuwaさん(28)。サラリーマン時代の不動産投資は、リノベーション費用を半額以下に抑える方法など学びは多かったが、プロになった今の視点で振り返ると、「もっと情報収集しとけばよかった」という点が多々ある。物件の調査方法や大家仲間とのつながり形成・・・。不動産投資でリスクを抑え成功率を上げるために必要な、誰でもできる情報収集のノウハウを聞いた。

プロフィール:takuwa 28歳。2017年に大学を卒業後、大手電機メーカーのグループ会社に就職。20年にサラリーマンの傍ら大家業に挑戦して興味を持ち、21年5月に脱サラ。訳あり物件を専門とする完全歩合制の不動産会社に業務委託契約という形で参画し、プロの不動産投資家になる。1年間で10件の物件を購入・仲介し、多いときで月600万円を稼ぐ。Twitterは@takchan_wakeari

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物件購入の勉強は「大家の会」で

ーープロになる前も含めた今までの経験を踏まえて、不動産の投資家として成功するために気を付けるべきことを伺いたいです。

1つは情報収集、もう1つは時間と労力をいかにかけられるかです。

情報弱者はプロに食われます。実際に買って運営しながら知識を得ることも大事ですが、私自身、初めて物件を買ったときを振り返ると、もっと事前に情報収集しておけばと思う点が多々あります。もっと大家仲間に会って物件を買うときの注意点や買わない方がいい物件の特徴を聞いてから買えばよかったと思っています。

失敗したときのダメージを抑えられるので安く買うことも大事です。そのためには調査が肝なので、いかに時間と労力をかけられるか。大家業を始める人たちは、あまり物件の調べ方を分からず勢いで買っている人がほとんどだと思います。

成功している人でも、調べられて賃料相場とリフォーム費用程度で、謄本や公図など不動産のプロなら当然に読める資料をよく理解しないまま使っています。私も一通り調査できるようになったのはプロになってからです。

ちなみに公図は、土地の形、道路の通り方などが全て分かる土地の図なのですが、番号だらけで素人が見たら全く分かりません。物件を買う時に仲介業者に説明義務があるので、私も見たことはありましたが、読み方が分かったのは業界に入ってからでした。その辺を理解していないといつか大きなやけどをします。

大やけどは、物件を所有している限りいつかどこかで引く可能性が高いですが、素人で一発目にそれを引いたら終わりです。

ーー情報収集のコツはありますか。

誰でもできることで言えば、詳しい大家仲間とのネットワークを作ることです。物件を売りたい側の不動産業者は物件のデメリットを教えてくれません。

同じ立場として投資をしているプロに話を聞きに行くのが得策です。ぜひ、「大家の会」で検索してみてください。ネットでたくさん出てきます。

不動産投資の書籍にも、末尾に著者のブログや参加している大家の会が載っていることもあります。

「大家の会」のGoogleでの検索結果

ーー大家の会は初めて聞きました。
リフォームについては特に、資金を使う前に、何度か先輩大家に立ち会わせてもらって勉強しておくことをオススメします。

私の失敗談で言えば、姫路の物件を購入したとき、先にキャッシュアウトさせて手持ちがなくなったので、融資にはかなり苦労しました。融資は先に引いておくべきです。

ーー融資が下りなかった?
コンサル料や物件費用などで330万円ほどを払った後、リフォームのお金を捻出するため金融公庫や信用金庫に行きました。しかし、すでに手元資金がないので全く貸してくれません。

結局公庫では借りることができず、住民票を大阪市から姫路市に移してやっと姫路の信金で借りられました。そういう話も、先に先輩大家から学んでおけばもっとスムーズにいったと思います。

ーー不動産投資をする際は大家の会、ぜひ利用してみたいです。
会によるかもしれませんが、皆さん寛大でかなりノウハウを共有してくれます。

私はコンサルを受けたところでつながった200人規模の会に所属していて、元リフォーム業者の人もいました。

「この雨漏りはどうやったら安くなりますか」「どういう風な塞ぎ方を業に提案したらいいですか」と聞くと、「コーキングで止められるよ」「もう少し金属の板を張った方がいいね」など具体的に教えてくれます。

普段はFacebookでやり取りしています。大家はFacebookをよく利用しますね。

Facebookでの「大家の会」の検索結果。多数のグループが運営されている。

ーー結果的にコンサルはためになったようですね。
結果論ですけどね。でも、大家の会とつながれたという人脈は副次的なものですしコンサルそのものに220万円の価値があったかというと疑わしいです。だから訴訟も起きている。

そういう意味でも、情報収集は重要です。

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リスクを抑えるには情報収集

ーーこれから不動産投資を始めたい人に向けて、参考になる書籍を紹介していただきたいです。
ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん」シリーズは全てオススメで、中でも「キャッシュフロー・クラドワンド」が一押しです。ぜひ何度も読んでください。経済やお金の仕組みが分かります。

「稼ぐ人の考え方ってこうなんだ」と思考に革命が起きました。

上級編では、「金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法」がおすすめです。投資をやったその先で、この本に出会うと深い学びがあります。

takuwa氏の本棚

ーー金持ち父さんシリーズ以外にもオススメはありますか。
不動産投資をやる上で最低限買った方がいいのは、「300万円で大家になって地方でブラブラ暮らす方法」(加藤ひろゆき著)と「働かずに年収333万円を手に入れて『幸せ』に暮らそう」(竹内かなと著)ですね。

失敗談も赤裸々で、不動産投資やる上で出会うであろう問題を追体験できます。

ーー最後に、不動産投資家を目指す方にメッセージをお願いします。
先ほどお伝えした通り、調査と作業量につきます。

プロでも同じで、弊社にも稼げずに辞めていった人もいますが、私が見ている限りではそういう人は飛び込みの数、物件を見ている数など作業量が圧倒的に少ないです。

例えば私が姫路の物件を購入した際は、その1つの物件を買うまでに、ネット上で数百件、問い合わせが30~40件、実際に見に行ったのが25件ですが、本来なら50~100件見て買っても遅くないです。見た分だけ、物件を買う上での自分の机上査定法が積み上がっていきます。

少なくとも、大家と人脈をつくって物件購入やリフォームを見せてもらい、一通りの流れが分かってから買えば、リスクを抑えることができます。

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