「資産を築くなら事業よりも投資のほうが手堅く再現性が高い」個人投資家・びっとぶりっと氏 3/3

びっとぶりっと氏に、投資に向いている人の特徴などについて伺いました。

びっとぶりっと氏 プロフィール

投資歴は株式20年、暗号資産8年、エンジニア歴は組込5年、web10年。2014年にMt.Gox事件でビットコインを知り暗号資産の世界へ。2021年にFIREしたが世の中のDX化の流れをもっと加速したいと思うことがよくあり株式会社Settlerを創業。趣味はポーカーやボドゲ。Twitter:https://twitter.com/yuma300

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取材実施日

2023年6月12日

そもそも投資に関する作業を楽しめない人にとっては投資は難しい

ーー投資やトレードに向いている人はどんな人でしょうか。成功するためには何が重要だと思いますか。

周りと一緒のことを何も考えずにやるような人は投資に向いていません。

高校生の私もそうでしたが、周りがこの銘柄がいいと言っているから買う、そういった人は向いてないと思います。

また、基本的にみんな待つのが苦手な印象です。

投資してもすぐに売却してしまったり、長期的にリターンが期待できる投資に対して消極的な傾向も見受けられます。

ーー成功している人の共通点はありませんか。

ありませんね。皆さんバラバラです。

ーー「投資がうまくいくかは究極的には適正である」との発言を拝見しましたが、具体的にどのような背景を踏まえての発言だったのでしょうか。(参考:ポーカーから学ぶ仮想通貨投資!何に賭けているか、まずは明確にしよう

そもそも投資を楽しめない人にとっては難しいと思うんです。

私自身、息を吸って吐くように資産や価格の推移をチェックしていますが、世間一般の人々から見ると、それらは面倒な作業のようです。

以前のBurry Market Researchの記事で、毎日2-3時間かけてその日の取引履歴をチェックしているトレーダーのインタビューがありましたが、その方は間違いなく楽しんで取り組んでいると思います。

本人は面倒な作業のように発言していましたが、続けられるということは絶対に楽しめているはずです。

こういった取引周辺の行為を楽しめない人は投資に向いていないと思いますが、これは努力どうこうで後天的に身につけられるものではないと思います。

そういった意味で究極的には適正であると話しました。

取引データを自分で引っ張ってきて、1日の終わりに2時間なり3時間なりかけて、今朝はこういう気持ちで、こんな狙いを持って、あんな取引をしたけれど、結果はどうだったか、といったことを振り返ることが重要です。

それをするかしないかで、大きな差が生まれると思います。

参考:「自分のトレード結果は毎日3時間かけて振り返りする」グローバル・マクロ トレーダー平田氏 3/4

ーー後輩に投資を教えたことがあるとのことですが、うまくいかなかったのでしょうか。

はい、うまくいきませんでした。

例えば、一度にすべてを購入するのではなく何度かに分けて購入するよう助言しても、彼らはそれを守りません。

暗号資産と個別株のそれぞれへの投資における違い

ーー個別株と暗号資産を同程度に取引している人は稀ですが、それぞれのアセットにおける共通点や異なる点はありますか。

昔は暗号資産には配当のような金利の概念はありませんでしたが、DeFiで利息がつくようになって両者は似てきたと感じています。

異なる点は、暗号資産、中でも時価総額トップ50位以下のアルトコインで価格が大幅に下落した場合、再上昇の期待がほとんどなくなることですね。

一方、株式は企業が利益を出しているという実態さえあれば、株価が再浮上する可能性は十分にあります。

また、株式でも、よくわからないけど雰囲気で価格が上がるということがたまにありますが、暗号資産の特に時価総額が低い銘柄はほとんどがそうだと思います。

コツコツドカンしてしまう人の多くは勝ちたい気持ちが強すぎる

ーーコツコツドカンで資産を減らしてしまうというのはよくある悩みですが、防ぐためになにができますか。

「勝たんと打つべからず、負けじと打つべきなり」、という相場格言が参考になります。

これは「勝とうとして打ってはならない。負けまいとして打つべきだ」という意味ですが、まさにコツコツドカンしてしまう人にぴったりの格言です。

コツコツドカンしてしまう人の多くは勝とうという気持ちが強すぎるので、「いかに負けないか」という視点に切り替えると、もしかしたら変われるかもしれません。

手法の話でいうと、私がお勧めする最も簡単な方法は配当優待投資ですね。

ーー配当優待投資は、どの点でおすすめでしょうか。

配当優待投資は株価の動きに左右されず、配当と優待を受け取ることが目的です。

取引の機会自体が減るため、コツコツドカンが起きづらくなります。

ポーカーの考え方が投資においても有効である理由

ーーポーカーの考え方が投資においても有効であるとのお考えを拝見しました。現在でも有効だとお考えですか。

はい、ポーカーは非常におすすめです。

例えば、ポーカーは役の強さでは得られるリワードが変わらないという特徴があります。

ドラクエなどのゲームでは役の強さに応じてコインを多く得られますが、ポーカーは対人戦であり、得られるリワードは役の強さではなくどれだけベットするかによって変わります。

そのため自身の役が弱くてもリワードが大きいということが往々にして起こり得ます。

また、強い役を手に入れても、相手にそう認識されたら相手はこちらのベットについてきてくれないのでさほど利益を得られません。

だから、下手に強く見られるとリワードが減少しますし、逆に自分が弱いと認識してもらうことでより多くのリワードを得ることができます。

いずれにせよ、利益を得るためにはこちらをアンダーバリューに見せる方が有利なんですね。

いかに強い役を作るかだけでなく、いかに相手に弱くまたは強く見せるかという要素が入っていることが非常におもしろいですし投資にも通じていると思います。

投資対象としてGMOあおぞらネット銀行に注目する理由

ーー具体的にどのように投資と繋がるのでしょうか。

例えば、GMOフィナンシャルホールディングスが最近、GMOあおぞらネット銀行という子会社による特別損失計上を行いました。

参考:GMOフィナンシャルホールディングス[7177]:特別損失の計上に関するお知らせ 2022年10月25日(適時開示) 

そのため、GMOあおぞらネット銀行は多くの人からお荷物のように見られているでしょう。

しかし、これはGMOあおぞらネット銀行の真のポテンシャルを理解していないからです。

このように、大多数の人が本当の価値を理解していない、つまり実際の価値より低く価値が見積もられているときこそ、リワードが大きくなるのです。

これはポーカーと全く同じです。

ーーGMOあおぞらネット銀行はAPIなどの機能が充実していると聞きますが、びっとぶりっとさんが注目しているのもそのような点でしょうか。

はい、その通りです。

実際、Twitterを見ていても多くの人々がGMOあおぞらネット銀行の機能を高く評価しています。

現在、GMOあおぞらネット銀行は赤字状況にありますが、ネットバンク業界で首位になれる可能性があると私は見ています。

ネットバンクの首位というのはすごいことです。

ーーいつからGMOあおぞらネット銀行の株を保有しているのですか。

GMOあおぞらネット銀行は上場していないため、同行の株式の25%を保有するGMOフィナンシャルホールディングスの株式を2021年ごろから保有しています。

ちなみに、25%というのは便宜上の表現で、現在では実際には4.5%しか保有していません。

「持っていることになっている」という状況で厳密には違うんです。おそらくこの点も市場には織り込まれていません。

これは数字としては4.5%ですが、将来、決められた価格で株を購入する契約になっており、会計上はすでにその価格で購入したものとして計上されています。

そのため、同行の業績悪化に伴い株式の評価額も低くなり特別損失として計上されているのが現状です。

この特別損失の計上に関する適時開示によって、価格は下落に反応しました。

下落からいま価格は徐々に戻ってきていますが、同行の業績が順調に株式の評価額も上昇した場合は下落時と同じように大きく上振れするはずです。

そういった今後の成長と現状の評価のギャップを考慮して同行に投資しています。

編集者注:GMOフィナンシャルホールディングス株式会社のGMOあおぞらネット銀行株式会社の持株比率は4.38%、議決権所有割合は7.45%

資産を築くなら事業よりも投資のほうが手堅く再現性が高い

ーー投資家の読者にメッセージをお願いします。

よく、資産を増やしたい若者に対し、「投資よりも事業でまず資産をつくるべき」とアドバイスするケースがありますが、私はその逆を強く主張します。

本当に財を成すような事業を起こすというのは本当に大変かつ困難ですし、それほど甘くありません。

そして事業をやるためには資金を投下することになりますが、当然ですが失敗したらすべてなくなります。

それに対し、投資ならばサラリーマンとして働きながらでも資産を増やすことができ、万が一、取引で失敗してもそれでいきなりすべてを失うということはありません。

損切りすれば一定の元本が戻ってきますし、うまくポートフォリオを組むことでリスクを分散することも可能です。

私は労働者として定期収入を得つつ、手堅く投資で増やす方が再現性は高いだろうと思います。

手堅く稼げる個人事業のようなものもありますがそれはサラリーマンとなにが違うのかと。

飲食店などはニーズを満たしやすく手堅く稼げるかもしれませんが、それは自営業ですよね。

投資の世界で10%の利益というのはそれほど珍しくありませんが、事業で、投下した資金の10%の利益を出すというのはめちゃくちゃ大変です。

どう考えても投資の方が楽しいですし、手堅く資産を増やす再現性は高いと考えています。

ーーしかしびっとぶりっとさんは現在は起業されています。

はい、単純に利益を得ることだけを目的にするのであれば、割に合わないと思います。

ーーでは起業のモチベーションはどこにあるのでしょうか。

純粋に社会の負を解決したい、事業をやること自体が楽しいからですね。

でも、元々の予想通り、事業を立ち上げるのは大変です。

初めに資本金として三千万円を投じ、それが尽きたので最近、個人融資で四千万円を投下しました。

そして現在の売り上げはゼロです。

これで、事業を立ち上げることが財を成すために最も優れた方法であると主張する感性が私には信じられません。

もちろん、私がそういった才能を持ち合わせていないだけかもしれませんが。

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インタビュー、最後の4記事目に続きます。

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